日本をだしに中国の台頭を誘発する2015年4月16日 田中 宇英国は第二次大戦後ずっと、米国にとって「特別な関係」の同盟国だった。しかし米議会の調査機関(Congressional Research Service)は最近、英国が米国にとって特別な関係の国でなくなっているとする機密の報告書を作成し、この件を議員たちに説明した。報告書は、G20のような国際機関ができ、地政学的な変化が起きた結果、米国にとって英国との関係が外交の中心だった従来の状況がなくなったとしている。この報告書から予測されるのは、今後の米国が、英国との関係をますます軽視する「英国はずし」の加速だ。 (Secret US memo for Congress seen by Mail On Sunday says Britain's 'special relationship' with America is over) 報告書について報じた英デイリーメール紙の記事は、なぜG20の創設が米英同盟の先細りにつながるのか「地政学」という言葉を超える説明をしていない。だが、私はピンときた。08年秋のリーマン危機の直後、戦後のブレトンウッズ体制(ドル単独基軸体制)の見直し(基軸通貨体制の多極化)が英仏露などによって提唱され、初めてG20サミットが開かれ、経済分野の問題を考える世界最重要の意志決定機関がG7からG20に交代したと米大統領府が発表した。 (転換期に入った世界経済) G7は、米英が西欧諸国や日本、カナダなどを率いる形で先進諸国を団結させる組織で、その中心は米英同盟だ。米英同盟は英国にとって、戦後の覇権国となった米国の世界戦略を、戦前の覇権国だった英国が(軍産複合体などを通じて)隠然と牛耳るためのもので、英国が米国の戦略を牛耳って作った世界体制の象徴が冷戦構造だった。冷戦遂行の軍事組織NATOは、米英が西欧諸国を率いてロシアと対立する体制で、NATOとG7は同じ構図になっている。 G7は80年代、軍事の冷戦が終結に向かい、覇権体制が経済重視に転換していく時に作られた。人々に本質を悟られないよう、G7は「世界経済のための組織」ということになっていたが、G7の本質は、英国が米国を牛耳り、先進諸国を率いてロシアや中国と恒久対峙することだ。(ゴルバチョフが冷戦を終わらせる見返りとしてロシアをG7に入れてくれとレーガンに頼んだのでG7がG8になったが、G8は形式だけの存在で、ロシアは冷戦後も米英から冷遇・敵視された) 米英単独覇権体制であるG7と対照的に、G20は米国、EUと中露などBRICS諸国が対等の発言権を持つ多極型の覇権体制だ。リーマン危機によって米国の経済覇権の根幹に位置していた債券金融システムが崩壊し(今も部分崩壊したままだ)、米国が覇権を経済面で維持できなくなったとみなされ、基軸通貨体制をドル単独(ブレトンウッズ体制)から多極型に転換する必要があるとしてG20サミットが開かれ、同時にG20がG7に取って代わった。 その後、基軸通貨体制の多極化は、BRICS諸国間での相互通貨決済体制の強化、人民元の国際化など、地味な形でしか進んでいない。EUはユーロ危機にまみれ、世界は依然としてドルが単独で最重要の通貨だ。G20は大したことを決めておらず、G7も存続し、G20が世界経済の最高意志決定機関であることは実感できない。米国や対米従属の日本が、QEなどで米国の債券金融システムを延命する策をやっているので、多極化が棚上げされている。 (◆QEやめたらバブル大崩壊) しかし、米議会の秘密報告書が「G20ができたので英国との関係が米国にとって最重要でなくなった」と書いていることは、G20がG7に取って代わり、米英単独覇権体制が崩れて覇権が多極化するプロセスが放棄されず、いまだに潜在的に進行していることを示している。 最近、多極化の動きとして象徴的だったのが中国によるAIIB(アジアインフラ投資銀行)の創設だ。時期的に見て、米議会の今回の「英国はずし」の新政策は、英国が米国の反対を押し切ってAIIBに加盟したことがきっかけだろう。AIIBは「ブレトンウッズ機関」の一つであるADB(アジア開発銀行)のライバルだ。中国などBRICSは、IMFのライバルとしてBRICS外貨準備基金、世界銀行のライバルとしてBRICS開発銀行を作っており、ブレトンウッズ体制に取って代わる多極型の体制(新世界秩序)を用意している。AIIBの創設は、多極型覇権(G20)が米英覇権(G7)に取って代わる動きの新たな象徴だ。 (日本から中国に交代するアジアの盟主) (U.S. Support of China's Development Bank is Gigantic U-Turn) 英国が、米国の反対を無視してAIIBに加盟し、その報復として米議会が米英同盟の軽視を戦略として打ち出した。米議会の報告書の「G20ができたから、米国にとって英国が最重要でなくなった」という指摘の意味は「英国が、AIIBに入るなど、米国を見限ってG20にすり寄って多極化の扇動役に鞍替えしたので、米国にとって最重要の国でなくなった」ということだ。英国は、AIIB加盟以外にも、ロンドンを人民元取引の世界的中心にすることを目指すなど、昨年から中国にすり寄る行動を続けている。 (中国主導になる世界の原子力産業) AIIBには、関係国のうち日米以外のすべての国々が加盟した。当初、この流れを作ったのは英国であるように見えたが、最近の報道によるとそうでない。FTによると、もともと英政府は3月17日ごろAIIB加盟を発表する予定だと中国政府に伝えていたが、ルクセンブルグが3月11日に加盟申請し(発表はしなかった)中国政府が英政府にそのことを伝えると、欧州諸国の中で加盟一番乗りを目指していた英国は焦り、前倒しして3月12日に加盟申請を発表した。欧州では英国、ルクセンブルグ、独仏が人民元の決済所を開設し、欧州での対中ビジネスの中心地になろうと競争している。英国は、欧州諸国間の対中すり寄り競争を手玉に取り、AIIBへの加盟の雪崩状況を作り出した。中国は、老練なはずの英国より外交術が勝っている。 (UK move to join China-led bank a surprise even to Beijing) 日本は、木寺昌人駐中国大使が、6月までにAIIBに加盟するとの見通しを表明したが、本当に日本がAIIBに入るのか私は疑問だ。日本は中国から加盟を誘われていたのだから、入るなら3月末までに加盟申請し、発言力が大きくなる創設時の加盟国になるはずだ。わざわざ加盟を数カ月遅らせ、創設時加盟国にならずに自国の発言力を低下させるのは馬鹿げている。安倍政権は、AIIBに入るべきだと政府に圧力をかける中国重視の財界を煙に巻くため、6月に加盟すると駐中国大使に言わせたのでないか。日本は4月末の安倍訪米後、米国との結束を強めて中国への敵対を強める方向で、AIIBに加盟するのでなく敵視する方に進んでいる。 (Japan expected to join Asian Infrastructure Investment Bank) 米政府は、ルー財務長官が3月31日にAIIBを歓迎すると表明し、加盟しないものの、それまでの敵視を引っ込めた。しかしルーは同時に、中国が今年中に人民元をIMFのSDR(世界の主要通貨を加重平均した単位。現在ドル、ユーロ、円、ポンドで構成されている)に入れたがっていることについて、人民元は為替が自由化されておらず時期尚早として反対を表明した。米国が中国の動きを阻止するテーマは、AIIBから人民元のSDR入りへと移り、続いている。 (China knocking on door of IMF's major league, U.S. wavers) (China's yuan doesn't qualify to join IMF: US) 人民元をSDRに含めることについて、米国は反対しているが、独仏は賛成を表明している。米国の反対を押し切って独仏など各国が大挙してAIIBに加盟したように、人民元のSDR入りも、欧州勢など各国の賛成によって、米国の反対が押し切られるだろう。人民元のSDR入りは、中国の目論見どおり年内に実現しそうだ。米国は、あらかじめ負け続けるとわかっていて、中国の経済覇権の拡大について、次々とテーマを変えつつ喧嘩をふっかけている。 (China Targets dollar, Washington Has Conniptions) (China's Defiance Before the IMF: Incorporate the Yuan into the Special Drawing Rights) 米国が、中国の経済台頭を阻止する策をやるたびに、米国(日米)以外の「国際社会」は米国の制止を振り切って中国の側につき、米国の覇権(信用力)の低下(浪費)と、中国の台頭が続く。米国が阻止しようとしても国際社会が中国の側につくので、もはや中国の台頭は止められない。中国(やロシア、イラン、中南米諸国など)は、権威が落ちているのに好戦的な姿勢をやめない米国の言うことをますます聞かなくなり、国際社会が米国抜きで意志決定することが増え、米国の外交力が落ち、しだいに世界の覇権体制が多極型に転換していく。 (不合理が増す米国の対中国戦略) (Renminbi-Rising: American Leadership In A Multipolar World) 米国が自国の覇権を温存したいなら、中国の台頭を容認しつつ、中国が米国好みの世界体制を阻害しないよう丸め込むしかないが、現実は逆で、米国はむしろ自滅的な中国敵視の傾向を強めている。米国(政府と議会)は、失敗を予測せずにこの愚策を繰り返しているのだろうか。そんなはずはない。米国は、かつて中国が弱かった時代(戦前や1970−90年代)には、中国を積極的に支援していたが、中国が台頭してくるにつれ、中国への敵視を強め、中国のさらなる台頭を引き起こしている。米国は、中国をこっそり強化する策を長く続けている感じだ。何度も書いていることだが、私はそれを「隠れ多極主義」と呼んでいる。 (中国を隠然と支援する米国) 近年の米国は、ロシアやイラン、中南米などに対しても、敵視して逆に台頭を誘発する隠れ多極主義をやっている。たとえば、南米の反米的なベネズエラが原油安で財政破綻に瀕し、政権崩壊しそうになると、オバマ大統領が3月中旬に突然、ベネズエラが米国にとって脅威だとして敵視する発言を行い、ベネズエラ(や中南米全体)の人々の反米感情を掻き立て、弱体化していたベネズエラのマドゥロ政権が人々の支持を取り戻すように誘導した(ベネズエラを再強化した後、米政府はベネズエラ敵視の姿勢を撤回している)。米国のキューバとの国交正常化も、似たような効果をもたらしている。 ("A new degree of pettiness": Why is the U.S. really sanctioning Venezuela?) (Obama clash with Venezuelan leader backfires; Latin Americans unite against U.S.) 隠れ多極主義の動きが意味するところは、米国自身の中に、自国の単独覇権よりも多極型覇権を好む傾向があることだ。この傾向は、覇権運営の過去の教訓に由来すると考えられる。先代の覇権国だった英国が、後から台頭してきたドイツに覇権を奪われそうになる中で、二度の大戦が引き起こされている。覇権国が衰退すると、覇権国に取り付いていた資本家たちが次の覇権国になりそうな国を加勢し、覇権転換を起こす動きが強まり、覇権の延命策と自滅策の相克になり、世界大戦など全体を自滅させる動きになりかねない。 (隠れ多極主義の歴史) これを防ぐには、覇権体制が単独国家の一極支配体制でなく、複数の大国(地域覇権国)が対等関係で立ち並び、談合する多極型になっていた方が良い。複数大国制は大国間の覇権争いになるので危険だという説は、単独覇権維持のためのプロパガンダである。米国は第二次大戦後の覇権体制として、国連安保理常任理事国の多極型の5大国談合体制(P5)を用意したが、英国が誘発した冷戦体制によって上書きされ、P5は長く無力化されていた。最近、中露の台頭でP5が復権している。 米国が多極化を望むなら、中国やロシアへの敵視をやめて仲良くすれば良いだけであり、それをしないのだから米国に多極主義など存在しない、と言う人がいる。この考えは、ナショナリズムやマスコミといった国民国家の構造が、敵対国と仲良くなるより敵対をいっそう強めることに向いており、寛容主義より好戦論を進める方がはるかに簡単だという点を忘れている。ケネディ大統領はキューバ危機後にソ連との和解を試みたが、それはソ連敵視を加速する逆方向の好戦策に打ち消され、ケネディ暗殺で終わっている。冷戦の終結はその後、米国の好戦策を暴走させてベトナム戦争の泥沼化と撤退が引き起こされ、好戦策が自滅した後のニクソン訪中を皮切りに実現している。 (歴史を繰り返させる人々) 冷戦後、米国はロシアへの敵対をやめてG7に入れてやり、ロシアを資本主義で親米の国として発展させる計画が始まったが、ロシアの財界人たち(オリガルヒ)が米英の傀儡として国有企業を民営化すると称して私物化し、露経済を破綻させた。その後にロシアの権力者として出てきたプーチンは親米政策を捨て、ロシアを米国に頼らない国として発展させ、米国に敵視されるほどプーチンの国内権力と国際影響力が強まる構図になっている。 (プーチンの光と影) 米大統領が敵視の終了を宣言しても、それは短命に終わる。むしろ敵視を過剰に強めて失敗に誘導する方がうまくいく。だから米国の多極主義は直截的でなく、多極主義と正反対の単独覇権主義を過剰に敵対的、好戦的にやって失敗することで多極化を引き起こす、複雑な「隠れ多極主義」になっている。本物の単独覇権主義者が、好戦策を過激にやって失敗に導く隠れ多極主義の策を防ぐには、世論を席巻する好戦策を弱めることが必要だが、すでに書いたように好戦策は弱めるより強めることの方がずっと簡単で、好戦策を弱めようと者は「弱腰」「左翼」「売国奴」のレッテルを貼られて失敗する。右翼が左翼のレッテルを貼られる皮肉な状態だ。 (ますます好戦的になる米政界) この10年、米政界は何度失敗しても好戦性を強める一方だ。隠れ多極主義が非常に強く推進されていることになる。米国が次に好戦性を弱めるのは、米国覇権の崩壊と覇権の多極化が決定的、不可逆的に進んだ後だろう。その時には、米国抜きの多極型世界体制が確立している。米国は、自国の覇権が失われた後になって好戦策を捨て、北米の地域覇権国(NAFTAの盟主)として、多極型の世界体制に参加するだろう。 (世界システムのリセット) 米国の過激な敵対策は、相手国によって分野を切り替えている。外交安保面でがんばってほしいロシアに対しては、米国が悪役になってウクライナ問題を用意し、ミンスクでロシアの停戦協定の技能の高さが世界に示され、シリアやリビア、イエメンなど他の内戦でもロシアが停戦の調停役になる傾向を、ひそかに米国が扇動している。経済覇権運営をやってほしい中国に対しては、米国がIMFにおける中国の発言権の拡大を封じ、中国がAIIBを創設するよう仕向け、次は世界が米国の反対を押し切って人民元のSDR参加を了承する道が作られ、中国がBRICSを代表する経済覇権運営をするように仕向けている。 (◆ウクライナ再停戦の経緯) (Yuan on way to become international currency' - frmr head of IMF's China division) 米国での隠れ多極主義の強まりを見て、英国が米英同盟に立脚した国家戦略をあきらめ、中国にすり寄って多極化に乗る戦略に転じたのは自然な動きだ。英国は、経済戦略を多極型に転換したが、軍事外交戦略ではまだ米国の傘下を出ず、ロシアを敵視している。独仏も同様の傾向だ(独仏はロシアに対して仏が親露、独が中立という役割分担をして、米露間のバランスをとっている)。 米国は中国、ロシア、イランといった敵性諸国に対し、敵視を過剰にやって失敗すると一部容認し、しばらくするとまた敵視を過剰にやるジグザグ行動を繰り返している。米国の敵視策が失敗して一部容認の局面になるたびに、英仏独など「国際社会」は中露イランに接近し、次に米国が再び敵視を強めても、英独仏などは以前よりも同調しなくなる。米国のジグザグ行動は、英独仏など国際社会を、中露イランなど反米系の諸国と和解する方向に押しやっている。事態は、米国だけが中露イランを敵視し、他の国際社会は中露イランと協調する、米国抜きの多極型世界の状態に向かっている。米議会が米英同盟を放棄する報告書を出したことは、こうした動きを象徴している。 (Australian FM: Tehran, Canberra share common interests in fight with terrorism) このような多極化の流れの中で、最近の日本の国家戦略を見ると、米国の自滅策にとことんつき合って日本を自滅させる頓珍漢なことをやっていると感じられる。安倍政権は、米国が中国敵視を続ける一方、英独仏など他の国際社会が親中国に転じるのを見て、日本が米国との同盟関係を強める好機と見ている。日米だけがAIIBに加盟しないことが、日米同盟の結束を象徴するものと考えられている。4月末に安倍首相の訪米を機に、中国を仮想敵とする日米の軍事一体化が加速する。TPPも、日米の経済(市場)一体化ととらえられている。 これまで「対米同盟」という電車は世界各国が乗り込んで大混雑で、敗戦国として「3等切符」の日本は、座ることもできず苦しい姿勢だった。ところが最近、他の乗客がこぞって「親中国」という別の電車に乗り換え、対米同盟電車はがらがらになり、日本は特等席に座れて大満足している。しかし実のところ、他の乗客が降りていったのは、対米同盟の電車が終点(覇権の終焉)に近づいているからだ。良い席に座れて喜んでいる日本は、電車が間もなく終点に着くことに気づいていない。日本は、小泉や鳩山の政権時代に親中国に乗り換える機会があり、早めに乗り換えていたら良い席に座れただろうが、今ではもう遅い。再び最下位の「敗戦国」の地位からやり直すことになる。 最近の記事で、「戦争責任」を否定する日本の首相に演説させたくない米議会が安倍に両院合同会議で演説する栄誉を与えたのは不可思議だと書き、日本のTPP加盟と引き替えの栄誉でないかと考察した。その後、もしかすると米議会やオバマが安倍を鼓舞する理由は、TPPよりも、米国が新たな中国敵視策をやるために日本を使いたいからでないかと考えた。 (安倍訪米とTPP) すでに書いたように、米国は、自国の覇権が崩壊するまでずっと中国を敵視し続ける。中国が経済台頭するほど、米国内で「中国敵視をやめて協調した方が利得が大きい」という主張が強まる。それを振り切るには、新たな中国敵視の構図が必要だ。その新たな構図として、米国(議会とオバマ)は、対米従属の一環として日米共同の中国敵視策を強化したい安倍政権の日本を大歓迎し、日米同盟強化のイメージ策による中国包囲網の巻き直しをやろうとしているのでないか。米国が、日本に引っ張られるかたちで中国敵視を再強化する構図だ。日米同盟を強化したい日本側は、こうした構図に狂喜乱舞している。この構図は、米国がイスラエルに引っ張っられ、イランに核兵器開発の濡れ衣をかけて潰そうとしたことに似ている。 (SYSTEMIC TENSION BETWEEN CHINA AND US) しかし、米国が日本に引っ張られて中国敵視を続けるほど、他の国際社会は中国を敵視することに不利益を感じ、米国の制止を振り切って中国に接近し、米国の覇権喪失と中国の台頭、世界の多極化が進む。それが米国側の真の目的であり、日本はだしに使われているだけだ。これから始まる日米共同の中国敵視策の再強化が、どのような形でいつごろ終わるかわからないが、この件での米国の主眼は軍事でなく経済の覇権なので、前回の記事に書いたように、日銀のQEが日本国債の信用失墜(金利高騰)で終わるとか、米国のバブル崩壊とか、そちらの方面の動きと関連することになりそうだ。
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