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欧露冷戦の再開

2024年3月31日  田中 宇 

ウクライナ戦争はこれまでロシアとウクライナの戦いだった。欧米はウクライナを軍事支援するだけで、ロシアと戦争してないことになっていた。だが今年に入ってウクライナ軍の疲弊が限界に達し、兵力を補えず戦闘不能になった。
この新事態に呼応して、NATO加盟国であるポーランドやエストニア、ラトビア、フランスがウクライナに派兵する話が表出している。隣接するポーランドは、ずっと前からウクライナ西部に大規模に派兵していた。
米英仏も以前から、送った自国製兵器の操作要員や諜報担当者、特殊部隊をウクライナに派兵している。これらの非公式な派兵が、急に公然化した。ウクライナ戦争は、欧州とロシアの戦争に発展した。
Escobar: It's War - The Real Meat-Grinder Starts Now

ロシア政府は、ウクライナでの戦闘を「戦争」でなく「特殊軍事行動」と呼んできた。ロシアとウクライナは35年前のソ連崩壊で別々の国になり、今回はソ連時代からウクライナに住んでいたロシア系住民がウクライナ政府に殺され続けたので露軍が邦人保護のために進軍した。旧ソ連の国内事情から発した戦闘だから、準国内問題であり、外国との戦いを意味する「戦争」ではない、と露政府は考えてきた。
Russia is at war - Kremlin
French Units In Ukraine Will Be 'Priority' Target, Warns Russia

だが3月22日、露政府のペスコフ報道官は、欧州(NATO、EU)諸国のウクライナ派兵が露呈したことを受け、特殊軍事作戦は、欧州との「戦争」に転換・発展したと表明した。露軍は今後ウクライナ駐留の欧州各国軍を標的にする、という脅しも宣言された。
この転換は政治的な意味だけで、露国内の法的には今後も特殊軍事作戦のままだという。法的に「戦争」を宣言すると国際法の縛りを受け始めるので、それを避けるためもありそうだ。プーチンはこの件で発言しておらず、転換を明言したのはペスコフだけだ。欧露「戦争」は、半ば非公式な政治面だけな感じだ。戦争というより冷戦だ。
The Kremlin's Unprecedented Description Of The Ukraine Conflict As A "War" & What It Means
Kremlin Says Russia Is in a ‘State of War’ in Ukraine Due to West’s Involvement

しかし軍事的には、転換表明の直前から、露軍がウクライナの電力や通信の民間経済インフラを大々的に空爆し始めた。露軍は開戦以来、ウクライナの軍事施設だけ攻撃し、民間施設をできるだけ攻撃しないようにしてきた。それが今回大転換して民間インフラを攻撃し、ウクライナの半分が急に停電するようになった。
この転換と前後して3月22日、ウクライナ当局が米諜報界の差し金でタジク人のテロリストを送り込み、モスクワのコンサート会場で乱射爆破テロをやって百人以上を殺した。この件については長くなるので別途書く。
Russian Strikes Paralyze Ukraine's Power Grid: Here's What Was Hit
Russia. Is. At. War.

ウクライナ軍は崩壊している。米国側マスコミ権威筋は、ウクライナ軍の戦死者数についてずっと過小報道し、ゼレンスキーが言う戦死者3万人を鵜呑みにしている。だが実際は、露側概算のとおり開戦以来44万人が戦死(戦闘不能な負傷を含む)した。兵力不足から、前線の兵士は後退させてもらえず疲弊している。
50万人の新兵が必要で、ウクライナ政府は徴兵開始年齢を27歳から25歳に引き下げたが、国外逃亡した若者も多く、必要数を確保できそうもない。ウクライナ軍は、2月中旬に東部ドンバスのアブデーフカ(Avdeevka)を露軍に奪われて惨敗・撤退して以来、態勢を立て直せないまま、戦闘不能が顕在化している。
Ukraine makes fresh move to draft more soldiers
Ukraine’s losses ‘in the millions’ - retired Polish general

フランスの軍幹部も最近「ウクライナ軍は、武器も兵力も払底し、余裕たっぷりで猛攻撃しつつじわじわ前進してくる露軍にやられっぱなしで立て直せない。露軍に抗戦すると損害が増えるだけで勝てない(壊滅する)。抗戦せず退却すると、露軍に領土を奪われたままになる。敗北が確定している」という趣旨を述べている。
ウクライナ軍の戦略は米国が立ててきた。敗北は、米国の戦略立案を牛耳る米諜報界の隠れ多極派が、わざと稚拙で浪費的な戦略をウクライナにやらせ続けたからだ。マスコミ権威筋は諜報界の言いなりで「ウクライナが優勢。露軍は惨敗してる」とウソ歪曲を喧伝し続け、今の惨敗の現実に至った。
Why Is The West Suddenly Revealing Its Troop Presence In Ukraine?
NATO general warns of Russian ‘trap’ for Ukraine

NATOには、加盟国の一つが外敵(ロシア)から攻撃されたら、NATO全体が攻撃されたのと同等とみなし、NATO全体が外敵に反撃する、という規約(5条)がある。ウクライナにいるポーランドや米英仏の兵士がロシアから攻撃されたら、5条が発動されて米露の世界大戦・核戦争になりかねないという話で、今までNATO諸国のウクライナ派兵は非公式に行われていた。
だが、ウクライナ派兵に消極的なドイツ政府によると、NATOの5条は、外敵(ロシア)がNATO加盟国の本土を攻撃した場合にのみ発動され、NATO加盟国の軍隊が外国(ウクライナ)にいる時に攻撃されても5条発動にならない。
West goes there, discusses 'unthinkable' idea of sending troops to Ukraine - Hungarian PM

NATOはウクライナ派兵を機関決定しておらず、米英仏ポーランドはNATOの枠外で勝手に自国軍をウクライナに送り込んだので、この点でも5条の対象でない、というのが(逃げ腰な)ドイツの解釈だ。
NATOを率いる米英も、ロシアと核戦争したくないのでドイツと同じ解釈だろう。英国ではご丁寧にも「ロシアと戦争になったら、英国には2週間分の弾薬しかない(だから戦争は無理)」という英軍幹部の発言が報道された。
British General Admits UK Couldn’t Fight Russia for More Than 2 Months
Ukraine Is Facing The Scenario Of Asymmetrical Partition

NATOは「5条がいのち」だ。5条が発動されないNATOは無意味だ。米国が同盟諸国(日欧)を守らない構図が露呈している。
米国(隠れ多極派)は10年がかりで、ウクライナの政権を転覆して傀儡化し、国内露系住民を殺す内戦をやらせてウクライナ戦争を誘発し、欧州を対露戦争に巻き込んで大負けした上で、ずるずると5条発動を回避してNATOを無効化して米国の足抜けを実現し、欧州だけを自滅させている。
Ukraine is ‘tip of the iceberg’ - Lavrov

今回の展開の中で、スウェーデンが3月7日にNATOに加盟した。加盟直後、スウェーデンの外相は「NATOやEUと、ロシアとの対立はこれからずっと続く」と宣言した。スウェーデン軍は、ロシア軍がバルト三国に侵攻した場合に備え、ラトビアに機甲師団を派遣するともに、バルト海のゴットランド島を軍事強化し、対露戦争の準備を進めている。
昨夏にNATOに入ったフィンランドも、対露国境を閉鎖したうえ、いつでも露軍と戦えるよう自国軍を配備している。フィンランドとロシアは、ウクライナ開戦まで仲良くやっていたが、ロシアもフィンランド国境に軍を配備した。
EUは5年がかりで欧州の軍事産業を育てると言っている。EUは、ロシアとの冷戦を少なくとも5年続けるつもりのようだ。
NATO, EU have long conflict with Russia ahead, Swedish foreign minister says
NATO’s newest member eyes ‘prolonged’ conflict with Russia

これらの動きなどを見ると、ロシアとの戦争がウクライナから、バルト三国やポーランド、モルドバ(沿ドニエストル)に拡大しそうな感じもする。だが、バルトやポーランドはNATO加盟国だ。ロシアがこれらの国々を攻撃すると、NATOは5条発動の回避が難しくなる。
ロシアと欧州との戦争がどんどん拡大されそうな幻影が席巻するものの、それは意図的な幻影に過ぎず、実際の戦場はウクライナだけに限定されるのでないか。
欧州とロシアは今後ずっと対立し続けるが、それは「戦争」でなく、かつての「冷戦」に近いものになる。ウクライナは、朝鮮半島のように分割が固定化される。露軍は近いうちにオデッサを取り、沿ドニエストル(モルドバ)との国境までを占領する。ウクライナは黒海岸を奪われて内陸国になる。イーロン・マスクもそれを予測している。
残されたゼレンスキーの政府やウクライナ西部は、ポーランドの影響下で存続する。ゼレンスキーはポーランドを嫌っており、いやいやながら了承する。
‘Odessa will fall’, Musk warns Ukraine
沿ドニエストルへの回廊

ウクライナ戦争は、米諜報界(隠れ多極派)とプーチンとの共演でシナリオが展開されている。欧州は、善悪観(本当は米英が悪いのにロシアが悪いと歪曲)や戦況(本当はロシアが勝っているのにウクライナが勝っていると歪曲)について間違った構図を自滅的に信じ込まされている間抜けで受動的な被害者だ。ウクライナ戦争は、欧州を潰すために米露が組んでやっている。
スウェーデンのNATO加盟についても、ハンガリー(オルバン)とトルコ(エルドアン)が、プーチンから頼まれてずっと反対(拒否権発動)していたが、今回ウクライナ軍の崩壊が決定的になって欧州諸国がウクライナ派兵(を公式化)せざるを得なくなる直前にハンガリーもトルコも反対を取り下げ、スウェーデンの加盟が実現した。
Erdogan Finally Submits Sweden's NATO Bid To Turkish Parliament, With $20BN F-16 Deal Looming

プーチンがダメだと言っている限り、ハンガリーなどは反対し続けるはずだ。プーチンがもう反対しなくて良いと言ったから、ハンガリーなどが反対しなくなり、スウェーデンの加盟が実現した。プーチンは、中立が伝統なスウェーデンを、わざわざロシア敵視のNATOに入れたかったのか??。そのとおり。
ウクライナ戦争の本質は、米露による欧州潰しだ。米国は、欧州に、すごく稚拙で好戦的・浪費的・自滅的な対露戦争を強いている。ロシアは、欧州に対露制裁させることで、欧州がロシアの安い資源類を輸入しなくなる経済自滅策をとらせている。大間違いな温暖化対策もあり、欧州経済は開戦以来、急速に自ら潰れている。この状態があと5年も続けば、欧州は先進国から途上国(発展途上でなく衰退途上)に成り下がる。
欧州は、自ら好んで対米従属し、米国が欧州を自滅させる策にやすやすと乗ってきた。欧州はまた(米国に影響されて)自ら好んで自滅的な対露制裁・対露敵視を強め、予定通り自滅している。欧州のエリートたちは、自分の頭で分析して戦略を考えれば良かったのに、そうせず、米国が立てた(隠然と自滅的な)戦略に乗ってしまった。これからは、対米自立している国しか発展できない。プーチンもそう言っている。
Fundamental Changes Taking Place in Global Arena - Putin
Finland and Sweden will join NATO at the expense of everything

欧州(とくに英国)は、対米従属することにより、逆に米国の世界戦略を牛耳ってきた。これから欧州が自滅したら、米国は欧州と一緒にユーラシアを支配し・露中イランなどユーラシア内側諸国を敵視する覇権戦略を放棄し、米州主義・孤立主義に転換する。トランプはそれを体現している。
ウクライナ戦争の構図が長期化し、欧州が自滅して米国が孤立主義(米州主義)に転換すると、欧米が世界から搾取しなくなり、露中イランなど多くの非米諸国はすごく発展しやすくなる。
(欧米の搾取に比べたら中国の搾取はずっと少ない。今後の多極型世界では小国がいろんな大国と取引でき、搾取する大国を忌避できる。多極型世界は、戦後の日本のような八方美人の平和主義国にこそ住みやすいのに全然気づいてない大馬鹿)。
プーチンを筆頭に、非米側は、表向きだけウクライナを早く和平させようとしつつ、実際は、欧米が和平を拒否しているのを見て「ずっとやってろ。さっさと自滅しな」と思っている。
Ukraine’s survival in danger - Pentagon

こういう背景があるので、プーチンは、欧州にロシア敵視をできるだけ長く続けてとことん自滅していってほしい。プーチンは、親密なエルドアンやオルバンに頼んで反対してもらい、スウェーデンやフィンランドが時間をかけてNATO加盟していくようにした。
プーチンは、中東からロシアにきた違法移民がフィンランドに行くように仕向け、フィンランドが対露国境を閉めざるを得ないようにして、親露的なフィンランドを露敵視に追いやってNATO加盟させた。そのうえで策士なプーチンは「フィンランドはロシアと仲良くするのが国益なのに、NATOに入るなんて信じられない」とコメントしてみせた(含み笑い)。

親露的なフィンランドは、厭戦機運で気が変わらないうちに早くNATOに入れてしまい、もう少し露敵視なスウェーデンの加盟はギリギリまで長引かせた。ウクライナが軍事的に壊滅し、もう和平せざるを得ないかもという気持ちが全欧的に強まり出した今回のタイミングで、プーチンに頼まれたエルドアンとオルバンが加盟反対を取り下げ、スウェーデンがNATO加盟した。
露軍が間もなくバルトやポーランドに侵攻しそうな感じが醸成されている。だが、それは「感じ」だけで、実際に露軍がウクライナ以外に侵攻することは多分ない。バルトやポーランドは、ロシアと欧州の長期対立の最前線に立たされる冷戦状態に戻る。
European Council President Calls On Europe To Switch To A War Economy

今回、欧州軍のウクライナ派兵に関して、フランスは賛成、ドイツは反対(和平に賛成)で、独仏が対立する構図になっている。ドイツの主張が通れば停戦・対露和解できるかのような感じだ。
だが、実はそうでない。ドイツのショルツの提案は、ロシアを入れないでウクライナを停戦する構想だ。ウクライナとロシアの戦いなのに、ロシアを外したまま停戦できるはずがない。EUは対露和解を試みていない。
Scholz weighs in on Ukraine peace talks

フランスのマクロンは、欧州諸国の軍隊をウクライナに派兵する構想に何度も言及している。一見すると、EUやNATOの全体がウクライナでロシアと直接戦争し始める決意表明だ。しかし実際は、すでにウクライナ西部に派兵しているポーランド軍の存在を公式化する動きにすぎない。米英仏も派兵しているが戦闘要員でなく、技術や戦略指導、諜報活動の専門家がいるだけだ。
ポーランドは、中世にリボフ(リビウ)などウクライナ西部を支配しており、開戦後ウクライナの弱体化に乗じ、ウクライナ政府と合意の上で派兵し、ウクライナ西部の治安維持などのために駐留してきた。ウクライナ西部はすでに事実上ポーランド領だ。プーチンも「歴史的な固執から考えて、ポーランド軍がウクライナから撤退することはない」と言っている。
Putin Deploys Troops Along Finland Border In Response To NATO Accession
同盟諸国とロシアを戦争させたい米国

ポーランド政府は、欧露が長い冷戦に入ってウクライナ西部が自国傘下に入ることを喜んでいる。ポーランドのトスク首相は最近「欧州は平和な時代が終わり、戦争に入っていく『戦前』の状態になった」と宣言した。NATOの事務総長も「これから(ロシアとの)対立が何十年も続くと覚悟せねばならない」と言っている。
Peaceful times are over - EU state’s PM

仏マクロンが欧州諸国のウクライナ派兵に賛成したことは、ウクライナ西部が事実上のポーランド領になったことを追認する意味がある。
独仏は対立しているのでなく、EUの態度を示すために役割分断している観がある。ドイツは表向き「停戦交渉」を言いつつ、交渉にロシアを入れないことで、逆に、停戦せず対露戦争を継続することを事実上宣言している。
フランスは全欧的なウクライナ派兵に言及しつつ、実はポーランドのウクライナ西部への派兵と事実上の併合だけを隠然と承認している。全欧的なウクライナ派兵は、喧伝されても現実にならない。
Nobody wants to send troops to Ukraine - Germany

米国は、欧州がロシアと再び仲良くすることを禁じており、対米従属の独仏EUは対露和解できない。独仏EUは、クリミアとドンバスの露による領土化を公式に認知し、対露和解して資源輸入を再開するのが最も国益になるが、その道はふさがれている。
ウクライナ戦争の事実は米国が加害者でロシアは被害者だから、独仏EUは本来ロシアと和解できる。だが米国は、独仏EUにロシアが極悪だという歪曲の軽信を強要している。
独仏EUはロシアを敵視し続けねばならない。ウクライナの軍事的敗北は確定しており、戦争継続もできない。その前提で次善の策を考えると、ポーランドとロシアがウクライナを分割して固定化し、欧露が冷戦状態に戻る態勢になる。独仏首脳は役割分担して、事態をそこに誘導している(米国にやらされている)。
The French people revolt against Macron’s anti-Russia belligerence…
Ukraine Is Facing The Scenario Of Asymmetrical Partition

プーチンは先日の大統領選挙で、投票率88%、得票率87%で再選された。プーチンに不満な露国民が多いなら、投票率がもっと低くなる。プーチンが露国民から高い支持を得ているのは事実だ。経済は好転しているし、戦争にも勝っている。ロシアの優勢は今後も続く。
America has no Ukraine Plan B except more war

欧州では、惨敗のウクライナ戦争を起こした既存エリートの支配に反対する人が増え、仏ルペンや独AfDなど、親露傾向を持つ右派の支持が増えている。欧州がウクライナ敗戦を認めて対露和解に動いたらエリート支配が崩壊する。
その意味でも欧州は対露和解しない。マクロンら欧州エリート層は、ウクライナ分割を容認し、長い対露冷戦構造を作ることで欧州を有事体制にして、ルペンやAfDへの弾圧を合法化し、エリート支配を続けていく。
ロシアの安い資源は今後も輸入禁止で、大間違いな温暖化対策(石油ガス使用の抑制)も続くので、欧州経済はどんどん悪化していく。世界の欧米支配が崩れ、多極化と非米化が進む。
‘Boy King’ Who Cried Wolf: Macron’s Constant Threats to Send Troops to Ukraine Signals ‘Weakness’
No French interests in Ukraine - major opposition figure

米国がトランプになってロシアと和解するか、ドル崩壊で覇権消失してロシア敵視どころでなくなると、欧州だけロシア敵視を続けるわけにいかなくなる。欧露冷戦の長期化には、トランプが(米民主党の選挙不正によって)再選されないか、再選されても対露和解しないことが必要だ。
これは、私が最近書いたことと矛盾する。また外れたっぽい。いや、どちらになるのかまだわからない。
トランプがウクライナ戦争を終わらせる

欧露冷戦の長期化には、今年来年の米金融の大崩壊が起こらず延命状態が続くことも必要だ。金相場はどんどん上がっている。米金融界は、金相場の抑止をやめた感じだ。ドルは衰退の道をたどっている。だが、債券や株の急落にはならない。

まだ書き忘れていることがありそうだが、今回はここまでにする。エイプリルフールにしたくないので昨日の日付で配信する。



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