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イスラム国の滅亡、中東非米同盟の出現

2017年11月25日   田中 宇

 ISIS(イスラム国)と戦ってきたシリア、イラク、イランの政府が、相次いで「IS退治が終了した」と表明し、「イスラム国」の滅亡を宣言した。シリアでは、国内で最後までISが占領していた対イラク国境いの、ユーフラテス川沿いの町アブカマルを政府軍とヒズボラなどシーア派民兵の連合軍が奪還した。シリア政府は11月9日、ISに対して勝利したと宣言した。アブカマルから川沿いに百キロくだったイラクのラーワが、イラクでISが最後まで占領していた町で、ラーワもイラク政府軍とシーア派民兵団が奪還した。イラク政府は11月17日、IS掃討の完了を宣言した。 (Syria declares victory over Islamic State) (Rawah victory marks military collapse of Daesh in Iraq, says interior minister

 アブカマルの奪還戦では、シリアイランの地上軍がアブカマルに立てこもるISの拠点を攻撃した際、ロシア空軍がISの拠点を空爆して支援した。だがこの戦いで、ISが窮地に陥ると、米空軍機がアブカマル上空にやってきて、ISを空爆するロシア空軍機と戦う姿勢を見せて邪魔した。米露戦争になることを避けるため露軍機がアブカマル上空に行かないようにしている間に、地上のIS部隊が形勢を立て直し、シリアイランの地上軍に反攻してきた。米軍は、露軍の空爆を邪魔することでISを応援したと、ロシア政府が米国を非難した。 (Russia Accuses US of Providing Cover for ISIS Fighters

 露イランやシリア政府は以前から、米軍がISを支援していると批判している。米欧などのマスコミは、露イランなどが米国を敵視するあまりウソをついているとみなして、米国のIS支援疑惑を無視している。だが、アブカマル奪還より前、米国の友軍であるクルド軍(YPG)がラッカを陥落した際は、NATOの一員で米同盟国のトルコが「米国はクルド軍と諮り、4000人のIS兵士がラッカから逃げてアブカマルなどに退却して形成を立て直すのを容認した」と米国を非難している。米国のIS支援は事実だ。 (Turkey ‘Appalled’ US Backed Deal on ISIS Withdrawal From Raqqa

 米国はISを創設時から支援していた。アルカイダよりもさらに米諜報界(軍やCIA)と密接に連携して動く勢力としてアルカイダから分派したのがISだった。今の米国は、ISを本気で退治したいトランプと、ISをこっそり支援し続けたい諜報界・軍産複合体が対立している。そのため米軍は、本気でISを空爆する時と、ISをこっそり応援する時が混じっている。シリア軍がISの武器庫を見つけて調べたところ、米国製やイスラエル製の武器が多数見つかった。 (わざとイスラム国に負ける米軍) (Syrian forces recover Israeli, NATO-made arms from Daesh hideouts

 シリアでもイラクでも、政府軍の地上軍がISに勝てたのは、イランが統率するヒズボラなどシーア派民兵団の助力があったからだ。ISとの戦いは、ISを潰そうとする側が、シリアとイラクの政府軍(ほとんど地上軍)、それを地上軍支援するイラン系の民兵団、空軍支援するのがロシアで、露イランを(表向き)敵視しつつも露イランのIS退治に賛成する米トランプで構成されている。半面、トランプと敵対する米国の軍産(諜報界、マスコミ、議会)はこっそりISを支援し続け、軍産に協力する国としてサウジアラビアやトルコ、イスラエルがあった。このうちトルコは、負け組に入るのがいやで露イラン側に寝返った。 (露呈したトルコのテロ支援

 シリア、イラクの政府軍を支援してきたイランのロウハニ大統領は11月21日に「イスラム国」の滅亡を宣言した。彼は「ISの残党が今後も残るが、ISの基礎部分はすでに破壊された」とも述べている。イランの最高指導者ハメネイは「ISの滅亡は、ISを創設し、支援してきた米国と、中東における米同盟諸国(サウジ、イスラエル)の敗北でもある」と表明した。200人以上が殺されたエジプトのシナイ半島でのモスクの爆破襲撃テロに象徴されるように、IS残党によるテロは今後も続くだろうが、ISの本体は潰れたといえる。 (Iran's president declares end of Islamic State

(軍産の一部である米国のマスコミは、いずれISが復活すると願望のように書いているが、軍産の敵であるトランプが中東戦略を握っている限り、ISは復活しない) (The caliphate is destroyed, but the Islamic State lives on

▼広がったイランの影響圏が、そのまま中国の一帯一路の投資対象になる

 ISは、米軍占領下のイラクで、米軍政とシーア派主導イラク政府から徹底的に弾圧されたスンニ派イラク人の不満を精神的な土台として、イラクの米軍の監獄内で結成されたスンニ過激派の指導部が、米軍の武器をもらう(表向きは奪う)かたちで武装蜂起し、内戦のシリアにも拡大した。11年の米軍撤退後のイラクを主導したシーア派勢力とその背後のイランは、スンニ派地域の混乱に関与したがらず、ISの台頭が放置された。ISは2014年6月のイラクのモスル占領を経て、イラクとシリアにまたがる広大な版図を持つに至った。だが15年にロシア空軍が米国オバマの要請でシリアに進出、シリア政府軍とイラン系民兵団を支援したため、イランは力を挽回してIS退治に本腰を入れ、シリア内戦を終わらせた。 (As ISIS Is Driven From Iraq, Sunnis Remain Alienated

 ISはシリアとイラクだけの問題でなく、ISのテロが行われる中東全域、欧州、中央アジア、南アジアの広範な地域の国際安全保障の問題だ。米国が育てたテロリストであるISを、ロシアとイランが退治したことは、南アジアから欧州までの地域で、地域の安全を守る主導役が、米国から、ロシアやイランに交代したことを示している。たとえば、ISによるモスク爆破襲撃テロに直面したエジプトは米サウジの同盟国だが、テロリストの動向を探るために露イランとの情報共有が不可欠だ。トランプが(表向き)イラン敵視をがなり立て、サウジ皇太子がイランをヒットラー扱いして喧嘩を売るのをしり目に、エジプトはしずかに露イランと協力している。 (Iran supreme leader is 'new Hitler' says Saudi crown prince) (サウジアラビアの暴走

 米サウジが非現実的な敵対に固執し、中東を不安定化・戦争化するばかりなので、中東を安定化し戦争を終わらせてくれる露イランが、中東諸国にとって大事な存在になっている。軍産傀儡で露イラン敵視の国際マスコミはこの事態を報じたがらない。報じても「悪いこと」としてだ。そのため、米国から露イランに中東の主導役が交代しつつある流れは、目立たずひそやかに進んでいる。 (How the Middle East Became Russia's Game, Not America's) (サウジアラビアの自滅

 ISが退治されたことで、イランは、自国からイラクを通ってシリア、レバノンの地中海岸まで「シーア派の逆三日月」と呼ばれる広い地域を、陸続きの回廊、影響圏として確保した。ISが潰れ、イランがレバノンまでの回廊を確保するのと同時期に、サウジの皇太子(MbS)が11月4日、傀儡だったレバノンのハリリ首相を強制的に辞任表明させて軟禁し、国際問題を引き起こした。11月22日にようやくレバノンに帰国したハリリは、かつての自分の親分だったサウジを刺激・非難しないよう注意しながら静かに辞任を撤回し、目立たないかたちでイラン・ヒズボラの側に転向した。脅迫軟禁されたハリリがサウジ嫌いになるのは当然だ。 (Hariri's "Unresignation" As Seen In A Bizarre Photo With The Iranian Ambassador

 MbS皇太子は、米トランプにそそのかされてハリリを辞めさせたと考えられる(直前にトランプの特使クシュナーがサウジを訪問していた)。トランプはMbSを道化師として操りつつ、イランを敵視するふりをして強化している。レバノンのスンニ派はこれまで親サウジだったが、MbSから腹立たしい内政干渉を受け、丸ごとサウジ嫌いのレバノン・ナショナリズムに転換した。サウジやイスラエルの軍事攻撃からレバノンを守ってくれるのは、シリア内戦で鍛えられ、世界最強の民兵団に成長したイラン傘下のヒズボラであり、トランプの画策でナショナリズムを扇動されたレバノンは、イランとの結びつきを急速に強めている。MbSは大馬鹿者だ(いずれ覚醒し賢帝に成長しそうだが)。 (Arab League is voting for…what?

 イランは、自国の西側でレバノン、シリア、イラクを影響圏に入れる一方、自国の東側ではアフガニスタンでロシアや中国と協力し、影響力を強めている。パキスタンやインドとの協力関係も深めている。広大になったイランの影響圏は、そのまま中国の習近平が推進するシルクロード地域の経済開発計画「一帯一路」の一部をなしている。イランやロシアが安定化した中央アジアから中東の広域で、中国がインフラ投資、戦後復興の事業を展開し、シルクロード諸国の経済発展を実現する。製造業や建設業は中国企業、エネルギーや軍事はロシア企業が担当し、投資や貿易に使われる通貨は人民元だ。米国に全く依存しない「非米同盟」の地域として、中央アジアや中東の発展が実現していく。 (世界資本家とコラボする習近平の中国) (中国の一帯一路と中東

▼アサドを露イラン依存にしておくために米軍がシリアに居座る

 ISの滅亡で今後もっとも大きな変化があるのは、内戦が終わるシリアだ。ISの滅亡が宣言されると同時に、ロシアのプーチン大統領が、シリアのアサド大統領、トルコとイランの大統領を相次いで呼び、今後のシリアのあり方を協議した。シリアはまだ解決していない問題がいくつもある。(1)北部から東部にいるクルド人にどのくらいの自治を与えるか、(2)その関連で、トルコが北部のイドリブを占領しているのをどうするか、(3)南部で、イスラエルとヒズボラ・イラン勢が対峙して一触即発だが、これをどうするか、(4)米軍がIS滅亡後もシリアに居座ると宣言しているが、どうするか、(5)アサド政権と、反政府勢力が民主主義にのっとって政治競争する戦後体制をどう作るか、などだ。てみじかに、順番に説明していく。 (Russia Charts a Course for Syria’s Future

(1)クルド人は内戦勃発後の12年にアサド政権と協定し、政府軍に協力する見返りに北部の3つの町での自治を約束されたが、その後、米軍がクルド軍(YPG)の空爆・諜報支援に入り、クルドはISを掃討し、東部地域で広大な占領地を得た。シリア最大の油田も占領した。東部はクルド人でなく、スンニ派アラブ人が多数派だ。アサド政権は、東部をクルド人から奪還すると宣言している。イランは、アサドの主張に賛成のようだ。トルコも、クルド敵視なのでアサドと同姿勢だ(トルコはまだアサド敵視だが、まもなく和解しそう)。 (Iran's Velayati says east Syria, Idlib to be cleared 'soon') (Turkey Erdogan does not rule out contact with Assad

 ロシアは、今年初めにクルドの自治を大幅に認めたシリア新憲法案を試作してリークするなど、どちらかというとクルド寄りのようだ。米国はクルド寄りだったが、先日トランプがトルコのエルドアン大統領と電話会談し、クルド支援をやめると約束した。クルドが米露から説得されて東部から退却するか、そうでない場合はシリア政府軍とクルド軍の戦闘もあり得る。 (Trump says US will no longer fund YPG in northern Syria) (ロシアのシリア調停策の裏の裏

(2)クルドの理想は、シリア北部のトルコ国境に沿って領土を西側に広げ、地中海岸まで占領することだ。クルド敵視のトルコは、クルドの野望を阻止するため、シリア北部のイドリブに進軍し、かつてトルコが米諜報界に頼まれて支援していたがアサド・ヒズボラ連合との戦闘に負けたスンニ派テロリスト(アルカイダとISの残党)をイドリブに集めている。アサドとイランは、クルドに圧力をかけて占領地を縮小させ、トルコがイドリブに居座る理由を消した上でトルコ軍に撤退を要請し、テロリストの残党を完全武装解除・恒久監視したい。クルドが縮小に応じるなら、トルコも出て行きそう。トルコにとっては、イドリブの確保より、イランや中国が形成していくシルクロードの発展に参加して儲けることの方が重要だ。 (Syria calls Turkish, US forces 'invaders') (アレッポ陥落で始まった多極型シリア和平

(3)ヒズボラ・イラン勢は、イスラエルが占領するゴラン高原の国境から20キロのところに基地を作った。イスラエルは何度か越境空爆を試み、シリア軍が侵入機の迎撃を試みている。戦争の手前の状況だ。ネタニヤフがプーチンに、ヒズボライラン勢を遠ざけてくれと要請したが、プーチンは、彼らの存在は米国も容認しており撤退させられないと返答した。イスラエルは、アサド・イラン・ヒズボラ側と非公式な停戦協定を結ぶ必要に迫られている。戦争したらイスラエルも壊滅する。 (No headway in Putin-Netanyahu conversation on Iran/Hizballah removal from Golan border) (Iran only fights terrorism in Syria: Russia envoy to Israel

(4)シリアにおいて、露イランの軍勢の駐留は、政府(アサド)の要請を受けた国際的に合法なものだが、米軍はシリア政府の許可を得ずに進駐し、撤退要請を無視して居座っており、国際的に違法だ。トランプが米軍をシリアに居座らせているのは、その方がアサドが脅威を感じ、露イランに依存する状態を続けざるを得ず、露イランを強化するからだ。米国やイスラエル、サウジがアサド敵視をやめて和解すると、アサドは国際政治的に強化されて強気になり、露イラン、特にイラン軍勢に撤退を求めかねない。それはイランの再弱体化につながる。イランを敵視することで強化しているトランプは、今後もしばらく米軍をシリアに違法駐留させ続けるだろう。 (U.S. moves toward open-ended presence in Syria after Islamic State is routed) (Pentagon: ISIS ‘Defeated’ But US Will Stay in Syria

(5)シリアは6年間の内戦によって、国内にいる反政府勢力が、すべてISアルカイダに吸収されてしまった。平和的な野党・反政府勢力は、内戦前のアサド独裁のシリアにおいてすでに少なかったが、今ではさらに減り、亡命在外シリア人の中にしかない。在外シリア人の反政府勢力は、主にサウジがまとめている。ロシアは、彼らを「シリアの野党連合」とみなし、野党連合とアサド政権が交渉して暫定連立政権樹立、新憲法制定、総選挙、本格新政権の樹立へとコマを進めて行きたい。このシナリオは最初からアサドの勝ちが見えており、米国はこれを茶番と批判するだろう。だが、サウジはロシアのシナリオに乗っている。MbSのサウジは、レバノンやカタール、イエメンに関して不安定化・殺戮好きの大馬鹿者だが、内戦後のシリアを安定させようとするプーチンの現実策には協力している。 (Putin wins backing from Iran, Turkey for new Syria peace push

▼トランプに豪快に騙されてイラン傘下のイラクを強化するサウジMbS

 シリアと並んでイラクも、ISの滅亡によって状況が大きく変わりつつある。イラクではIS滅亡に合わせ、クルド自治政府がイラクからの分離独立を問う住民投票を挙行し、イラク政府から自立する傾向を強めた。だが、イラク政府がこれまで見せなかった強い軍事的な阻止行動をとってクルド側を大きく譲歩させ、自治政府のバルザニ政権が崩壊し、クルドは逆に自治をかなり剥奪され、分離独立の夢が敗れる結果になった。

 イラク政府と、その背後のイランは従来、シーア、スンニ、クルドの3地域からなるイラクのうち、シーア派地域の統治にしか関心がなく、クルドの独立傾向を放置しただけでなく、クルドと、その背後のトルコが、イラクのスンニ派地域を傘下に入れようとすることを黙認してきた。だが、クルドがスンニを引き連れて自立していく動きの始まりとなるクルドの住民投票の後、イラク政府は急に変節して軍事行動を起こし、クルドの自治を剥奪しスンニの地域に対する統治を強めた。これは、サウジがイラク政府に接近し、スンニ地域の復興に協力することになったことと関係がありそうだと、最近の記事に書いた。 (サウジの接近で分割を免れたイラク、夢破れたクルド

 その後サウジでは、MbS皇太子がイランとの敵対を急に強め、レバノンのハリリを軟禁したり、王室内の主要な王子たちに汚職の濡れ衣を着せて逮捕するなど大騒動をやらかし、イランの影響力が強いイラクとの和解どころでない感じになった。だがサウジとイラクの関係ではその後も、イラクの議員団や財界人がサウジに招待されたり、サウジ企業がイラクの展示会に出店する話が決まるなど、イラクとサウジの関係強化が進んでいる。イランは、この流れを容認している。 (Saudi Arabia invites 100 Iraqi businessmen to visit) (Iraqi parliamentarian delegation in Saudi Arabia

 サウジのMbSに、イラクとの和解を強く勧めたのはトランプの米国だ。どうやらトランプ政権は、イラクに対するイランの影響力を削ぐためと称し、MbSにイラクと和解して経済テコ入れをやらせ、MbSはトランプの勧めに忠実に従ってイラクと和解しているが、実際にはサウジがイラクと和解してもイランの影響力は減らず、単にイラン傘下のイラクの復興にサウジが協力するだけの事態になっている。トランプは、イランを敵視することでこっそり強化する策だから、MbSを騙してイラクにテコ入れさせている。MbSは、騙されていることに気づいてない。トランプに騙されてますよとMbSに進言しうる王族たちは「汚職」摘発によってすでに逮捕されている。 (Saudi Riyadh-Baghdad relationship in shadow of new regional order

(MbSは、米国から異様に豪快に騙されている。私は以前、MbSらサウジ王政が、騙されているふりをしてイランとこっそり協調しているのではと考えたが、その見方だと、イエメンやカタール、レバノンでの、サウジにとって非常に不利な失敗が説明できない)

 最後に蛇足かもしれないが「イスラム国」という名前について書く。イスラム教は、ムハマンド(マホメット)が作った「イスラム国」(イスラム帝国、サラセン帝国)から始まっている。今のイスラム世界は、欧米列強による植民地化とその後の独立を経て、多くの国々に分かれているが、イスラム教の目標は、イスラム世界の全体を再び一つの国(ムハンマドのイスラム国)として統合することだ。ISは「イスラム国」を自称することで、正統なイスラム勢力であることを示そうとした(アルカイダも同様の思想)。だが、暴力や殺傷はイスラム教に反している。ISもアルカイダも、米国(軍産)のテロ戦争=軍事による世界支配維持のために「極悪な米国の敵」として作られた組織だ。イスラム世界では、ISについて、本来の「イスラム国」とまぎらわしいIS、ISIS、ISIL、イスラム国の名称を使わず、彼らの組織名のアラビア語の頭文字の「ダーイシュ」と呼んでいる。



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