深化するドルの危機2007年12月4日 田中 宇世界の美術品市場が高騰し、活況を呈している。美術品の国際市場の中心は、競売会社が主催する競売(オークション)による売買であり、サザビーズ、クリスティーズ、フィリップス(Phillips de Pury & Company)といったイギリス系の会社が競売を主催している。10月にロンドン、11月にニューヨークで相次いで行われたこれらの会社の競売会では、英米経済の減速傾向をよそに、昨年を30%上回り、一昨年の2倍以上という、17億ドルの売上総額だった。(関連記事) 美術品の競売会は従来、ロンドンとニューヨークが中心だったが、今年は香港の競売での売上高が急増し、中東のドバイでも競売が始まった。世界の資金のありかが欧米から、中東や中国に移転し始めている傾向を示している。(販売総額では、たとえばクリスティーズの場合、ニューヨークの約7億ドルに対し、香港が3億ドル弱、ドバイは1500万ドルとまだ小さいが)(関連記事その1、その2、その3) 世界的な絵画の価格高騰の背景には、ドルに対する信用不安がある。大口の投資家にとって高額の絵画は、株式や金、不動産などと並ぶ投資対象の一分野である。通貨の分野では、たとえばEUの通貨当局はドル安ユーロ高を放置すると欧州の輸出企業に打撃を与えるので、ドル安が進行する中で、ユーロも実力以下の為替価値に抑えている。ドル安は、世界的な通貨安を引き起こしている。(そのため石油や金などの商品が高騰し、商品一般が値上がりして世界的インフレになっている) 各種の投資対象の中でも、たとえば不動産などは、これまで有力な投資対象だった米英の不動産市況がサブプライム問題の影響で悪化傾向にあり、投資先として適当でない。このような中で、世界の大口投資家たちの間で、投資多様化の一環として高額絵画に対する投資が拡大し、その結果、世界的に高額美術品の価格高騰が起きていると考えられる。 どの絵が良いと思うかは人によって異なる。ニューヨークの競売ではアメリカの画家の作品が良く売れる。イスラム教が偶像崇拝を禁じた結果、書道を美術化した「アラビア書」道の分野が歴史的に大きい中東では、聖典の一節を描いた書道作品が高額美術品として売れている。中国の投資家は中国人画家の作品を好み、今秋のサザビーズのニューヨークの競売では、中国人画家の作品に対する史上最高値が更新された。(関連記事) ▼イランと協調し、ドルペッグをやめそうなペルシャ湾岸諸国 中東では今週、ドルの将来を決定するかもしれない国際会議が開かれている。最近の記事にも書いたが、12月3−4日にカタールのドーハで開かれているペルシャ湾岸協力機構(GCC)6カ国のサミット会議、そしてGCC会議の結論を受けて12月5日には、アブダビでOPECの会議が開かれる。これらの会議の中心議題は「GCC6カ国の通貨の対ドルペッグを続けるかどうか」「GCCがドルペッグをやめて通貨統合するなら、OPECは、ドルではなくその通貨で石油価格を表示する制度に移行してはどうか」ということである。 中東産油国が独自の統合通貨を持ち、今後の石油価格がドルではなくその通貨で表示されるといった将来像は、最近までほとんど机上の空論として扱われていた。今回のGCC会議では表向き、通貨の問題は話し合わないことにもなっている。(関連記事) しかし、これは世界を煙に巻くための事実に反する発表だろう。ドルの信用不安や世界的インフレがひどくなっているのに、GCCがサミットで通貨の問題を話し合わないというのは、あまりに非現実的である。今回のGCCサミットに際し、サウジアラビアとカタール、バーレーンの財務大臣らは、相次いで「ドルペッグをやめない」と宣言した。これらも、世界の為替関係者たちが「GCCがドルペッグをやめるかもしれない。そうしたらドルは暴落だ」と騒いでいることに対応する、一時的な処置にすぎない。(関連記事その1、その2) 今回のGCCサミットで驚くべきことは、イランのアハマディネジャド大統領が招待され、参加していることである。GCCは親米諸国の集まりであり、反米的なイランを招待したのは前代未聞である。そしてアハマディネジャドは、11月中旬のOPECサミットで「石油のドル建て表示をやめるべきだ」「代わりに通貨バスケット建てで石油を表示すべきだ」と最も強く主張した人物である。「通貨バスケット」とは、GCCがドルペッグをやめたり、通貨統合したりした場合に採るであろう制度だ。 GCCがサミットに「ドル離脱」「アメリカ抜きの世界を作ろう」と主張するアハマディネジャドを招待したことは、いくつもの意味で大きな出来事である。一つは、GCCがドルペッグをやめて、ドルのほかにユーロや円などを含んだ主要諸通貨のバスケットに対するペッグに転換することを本気で考えていることを示していることだ。GCCがドルペッグをやめたら、ドルは短期間に20%減価すると予測されている。長期的には、ドルはもっと大きな打撃を受け、基軸性を喪失していくだろう。(関連記事) 2番目は、GCCの通貨統合に、ゆくゆくはイランも加盟してもらう可能性があるということ。この場合、GCC諸国とイランの間に挟まっているイラクも、米軍撤退後、通貨統合に参加する可能性が高い。統合された通貨は、中東を代表する通貨になる。これは従来、米英イスラエルによって分裂・弱体化させられ、世界の極の一つとして機能していなかった中東が、統合され、石油の富を背景に、中国やロシアと並ぶ世界の極の一つとして台頭する可能性を示している。 3番目は、イランの台頭に対し、アラブ諸国はアメリカとイスラエルが提唱するイラン包囲網の強化には参加せず、逆にイランとの協調関係を強めて緊張を緩和する方向性が感じられることである。逆に言うと、アラブ諸国にとって、すでにアメリカは頼れる存在ではなくなっており、自前で安全保障を確保するため、イランと強調する方向にある。先週アメリカのアナポリスで行われた中東和平会議が何の成果も挙げられず、今後の中東和平はアメリカではなくロシアやEUが主導していくであろうことと合わせ、中東の国際政治に巨大な構造転換が起きている。(関連記事) ▼米連銀の再利下げで近づくドルの終わり GCCの中でも最大国のサウジアラビアは、アメリカに気兼ねして、ドルペッグを外すことには反対だと報じられている。米連銀が短期金利を下げていることに連動して、サウジの中央銀行は11月末に短期金利を0・5%引き下げた。インフレが激化し、本来は利上げすべき時なのに、アメリカと連動した利下げを行ったことは、サウジがドルペッグを続ける意思を表明したとも受け取れる。(関連記事) しかしおそらく、この意志表示は「ふりだけ」である。GCCは、一度はペッグを維持して通貨の切り上げだけをやるかもしれない。だが、切り上げをしても、米経済は不況で湾岸経済は活況という矛盾は解消されず、むしろ米経済の不況色は強まるばかりだから、GCCはいずれドルペッグをやめざるを得ない。エコノミスト誌やゴールドマンサックスなどの有力分析者たちが最近、口々に「インフレがひどくなるばかりなので、GCCはドルペッグを早くやめた方が良い」と表明し始めている。(関連記事その1、その2) GCCはサミットで、予定どおり2010年に通貨統合を行うことを決めたと発表した。昨年立てられた構想では、通貨統合は6カ国の通貨すべてがドルペッグした状態で行うはずだったが、GCCの中でクウェートがインフレに耐えられず、今年5月にドルペッグをやめて、通貨バスケットに対するペッグに切り替えた。その後、ドルはますます弱くなり、インフレはひどくなっているので、今後クウェートがドルペッグに戻り、その上で通貨統合が行われるというシナリオは、もはやあり得ない。とすれば、残る唯一のシナリオは、クウェート以外の5カ国もドルペッグをやめてバスケットへのペッグに切り替えた上で通貨統合することである。(関連記事) アメリカでは不況色が強くなり、連銀が12月11日の会合(FOMC)で3度目の利下げを行う可能性が強くなっている。連銀のバーナンキ総裁は11月29日、次回のFOMCで再利下げを行う方向の発言を行っている。連銀の再利下げは、アメリカとGCCの金利格差を拡大し、ドルペッグの維持はますます難しくなる。もはやGCCのドルペッグ解除は、時間の問題である。つまり、ドルの基軸性の喪失と、アメリカの覇権の喪失も、時間の問題である。(関連記事) ▼反米なのにドルペッグをやめられないベネズエラ 今起きているドル危機は、展開があまりに速いので、喜劇的な矛盾も生んでいる。それは、南米のベネズエラに関してである。有力な産油国でOPEC加盟国であるベネズエラのチャベス大統領は、世界的な反米の旗手で、11月中旬のOPECサミットなどの場で、イランのアハマディネジャド大統領とタッグを組み「石油のドル建て取引をやめよう」とぶち挙げている。(関連記事) とはいえ、OPEC会議でアハマディネジャドは「ドルは紙くずだ」と高らかに宣言したが、チャベスはそれを言わなかった。そんなことを言うわけにはいかなかった。ベネズエラの通貨ボリーバルは、1ドル=2150ボリーバルの固定相場でドルにペッグしているからである。 反米主義の世界的旗手の国の通貨がドルにおんぶしているとは格好悪い話であるばかりでなく、経済的な実害も出ている。チャベスは、豊かな財政を使って社会主義的な福利厚生の政策を展開しており、国民生活に必要な基本的な食料品に手厚い補助金を出し、ドルペッグによる物資の価格高騰を阻止している。しかし、インフレがひどくなって、補助金が入って価格が維持されている卵や牛乳、食用油などの安値感が大きくなり、これらの商品への買い占めと闇市場での転売が頻発し、ベネズエラの店の棚からは卵や牛乳などが消えてしまっている。ベネズエラのインフレ率は20・7%で、ひどくなる傾向にある。(関連記事その1、その2) チャベスは、豊富な石油収入を利用してドルペッグをやめたいと考えている。早くドルペッグをやめないと、インフレが悪化し、これまでチャベスを支持してきた貧困層の国民の生活が破壊され、チャベスへの支持が消えてしまう。だが、ドルペッグはチャベスが大統領になる前からの政策で、中央銀行はドルペッグ外しに反対している。チャベスは大統領就任以来、ブラジルなど他の南米諸国に通貨統合を呼びかけ、通貨統合によってドル離脱を実現しようと画策してきたが、南米各国の思惑は錯綜し、成功していない。 チャベスは、自分が中央銀行の総裁を兼務する方針を含んだ政治改革を国民に提案した。中央銀行を乗っ取って、ボリーバルのドルペッグをやめるつもりだったのだろう。だが、政治改革を通すために12月2日に行われた国民投票では、すでにインフレがひどくなって貧困層のチャベス支持が薄れていたため、政治改革は僅差で否決されてしまった。(関連記事その1、その2) 中東でGCCとイランが協調し、産油国の共通通貨が作られてドルから独立した通貨になるかもしれないことは、南米の通貨統合に失敗しているチャベスにとって、ボリーバルのドルペッグをやめるための、好都合な代案である。GCCの共通通貨がOPECの共通通貨としても機能しうるなら、ベネズエラはそこに加盟できる。チャベスは、とりあえずは国民投票の結果を受け入れたが、何か非民主的な別の方法で、中央銀行の乗っ取りを画策し続けると予測される。 ▼住宅ローン債券の抵当権を使えない金融機関 世界的なドル離れの進行の背景には、アメリカの金融危機の悪化がある。米連銀とEUの欧州中央銀行(ECB)は、年末決算で必要な資金量が増える金融機関が資金難に陥って破綻するのを防ごうと、必死で巨額資金を短期金融市場に流し込んでいる。アメリカだけでなく、アメリカのサブプライムなどの高リスク債券を積極的に買った西欧諸国も、金融危機の状態になり出した。(関連記事) 危機に陥っているのは金融機関だけではない。ノルウェーでは、北部の主要都市ナルビク市が、主要な財政源だった市内の水力発電所からの収入の資金で、米シティグループの金融商品(米地方自治体の公債を束ねて輪切りにしたもの)を買って大損し、市職員に給料を払えず、市立学校の運営にも支障をきたす破綻状態になっている。シティグループが最近、経営立て直しの一環として、この金融商品を清算したため損失が確定した。ナルビク市にこの商品を売り込んだノルウェーの証券会社は、説明不足を叱責されて免許停止になり、倒産申請した。(関連記事) サブプライムによる金融機関の損失が、今後もっとひどくなることを確実にする事態も起きている。米オハイオ州の裁判所では11月中旬、ドイツ銀行が、地元の14世帯のサブプライム住宅ローンの債務者(借り手)を相手に起こした裁判に敗訴した。ドイツ銀行は以前、オハイオ州の金融機関が貸し出した無数のサブプライムローンを束ねて輪切りにした債券を購入した。今夏以降の危機で債券の価値が急落したため、もともとのローンの担保となっていた債務者の住宅を没収し、競売にかけて債権の一部を取り戻そうとした。(関連記事) 債務者との争いは裁判に持ち込まれ、裁判所はドイツ銀行に、14世帯の住宅の担保権(抵当権)をドイツ銀行が持っていることを示す証書を提出しなさいと命じた。しかしドイツ銀行は、そんな証書を持っていなかったため、権利関係を証明できず、敗訴した。ドイツ銀行が買ったのは、オハイオ州の金融機関が融資した無数のローンを集めてミンチにした「挽き肉」であり、もともとのローンの貸し借りの担保権とは関係の切れた商品である。(関連記事その1、その2) アメリカでは従来、金融機関が担保権を行使してローン債務者の住宅を没収する際、裁判に持ち込まれることは少なく、裁判所から具体的な担保権を示す証書の提示を求められることも少なかった。住宅ローン債券は優良商品とみなされていたので、ドイツ銀行をはじめとする金融機関は、具体的な担保権の証書などなくてもローン債券をどんどん買っていた。だが、最近のローン金利の上昇で、住宅ローンの返済ができなくなる人がアメリカで急増し、ローン破綻者を救済すべきだという世論も強まり、債権者である金融機関と、債務者である借り手との対立が全米で強まり、裁判所は債権債務関係を以前より厳密に調べるようになった。(関連記事) ▼底が抜けたサブプライムの損失 オハイオ州の裁判の判例は、サブプライムローン債券を持っているすべての金融機関にとって大打撃である。ほとんどの金融機関は、ドイツ銀行と同様、債券のもともとのローンの担保権の証書など持っていないからである。たとえて言うと、挽き肉にもともとの牛の血統証がついてくるはずがないし、挽き肉を買う際にそんな証書を求める人もいない。しかし、その証書がないと担保権の行使ができないとなれば、ローン債券は紙くずと化す。 これまで、サブプライム問題の損失総額は、ローン破綻者に対して担保権が行使されることを前提に「住宅相場の下落によって、没収した住宅を競売にかけたら、もともとの価格の何割かは損する」といった概算がされてきた。しかし、担保権を行使できないとなれば、損失はローン破綻者の債権の何割かではなく、全額になる。オハイオ州の判例は、金融機関の損失を急増させる破壊力を持っている。この判例は、損失を底抜けの状態にしてしまった。逆に、ローンの借り手の方は、金を返さなくても家を没収されずにすむことになる。人々はローンを返済する気がなくなり、ますます債務不履行が増える。 このように、アメリカの金融危機は底なしの状態だ。しかし奇妙なことに、アメリカの株式市場は危機を悪化に目を向けず、連銀が3度目の利下げをしそうになっていることを「景気回復の可能性」とはやし、株価は上昇した。すでに書いたように、連銀の利下げは産油国のドルペッグを終わりに近づけ、ドルの信用不安を広げ、アメリカの経済難を増大させる。景気回復の可能性は非常に低い。株式市場は間抜けである。(昨今の日本の株式相場は、ほとんどニューヨーク市場の相場のコピーで連動しているから、日本の株式市場は、間抜けな米株市場の真似をするだけの大間抜けである) ▼債券化の魔力を失ったアメリカ 今夏以来のアメリカの金融危機で最も重要な点は、米金融界が1980年代の自由化以来、強さの源泉として培ってきた「あらゆる権利関係を証券化(債券化)し、経済を活性化する」という証券化の技法が破綻したことである。7月末の金融危機発生以来、アメリカの債券(社債)市場は機能不全のままで、特にリスクの高い債券の市場は開店休業で、証券化の魔力は失効し、儲けの大黒柱だった債券化商品は、今や最大の損失源と化している。 金融危機は、今後少なくとも数年間は悪影響を及ぼすだろうから、アメリカの金融の力は大幅に落ちることになる。アメリカではすでに製造業が死んでいるので、米経済から金融力が除外され、刷るだけで世界から輸入できたドルの基軸性も失われて消費力も減退したら、ほとんど何も残るものがない。 アメリカを偏愛する日本人(戦後のアメリカの気前よさを経験した高齢者に多い)の中には「アメリカは人材が豊富だから潰れない」「アメリカは蘇生力が強いので立ち直る」といった見方をする人がいまだにいる。だが、1980年代以降のアメリカは、研究開発より金融のトリックが重視され、アメリカの弾力性を支えてきた中産階級の没落を招く大金持ち優遇の税制が採られ、ネオコンのような詭弁を弄する勢力が政府中枢に入り込んで無茶苦茶をした結果、1960年代までのアメリカの素晴らしさは、もはや過去の話になっている。 ▼デカップリングは怪しい話 アメリカが金融危機になっても、中国や湾岸産油国が資金を出すので大丈夫だという考え方がある。サブプライムで大損したシティグループは、アブダビ投資庁に資本参加してもらい、救済されて株価が再上昇したのが、その好例だと考えられている。 しかし、中国や湾岸諸国の政府系投資機関は、あまり巧妙な投資家ではない。彼らは、以前に比べて安値感が出ているので米企業の株を買っているが、今後もっとアメリカの状態が悪くなるとしたら、高い買い物になってしまう。中国政府が新設した投資機関は今年5月、上場前のアメリカの企業買収会社「ブラックストーン」の株を請われて買い、上場とともに含み益が急増したが、7月末からの金融危機でブラックストーン株も急落し、中国政府の投資はわずか3カ月で大損失に転じた。それ以来、中国政府は海外株の投資に慎重になっている。(関連記事) アメリカの消費が減退しても、中国やインド、湾岸諸国などの消費が急拡大しているので世界経済は減速しないという「デカップリング(切り離し)論」も、怪しいものだ。アジア諸国のGDPに占める消費の割合は、この5年間に低下していると指摘されている。(関連記事) 私は「デカップリング」というカタカナ経済用語が日本で流行る前の今年4月、アジアの活況が米経済の不況を埋め合わせられるかどうかという記事を書いたが、最近では、米経済が不況に陥ったら、いったんは世界経済も大きく減速するだろうと考えている。しかし、何年間かの世界不況もしくは低成長を経た後、世界経済は多極化された形で、再び成長を強めるのではないかと予測している。 田中宇の国際ニュース解説・メインページへ |