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RANDOM DIARY TOUR
鳴海諒一日記 SINCE 6/18.2000



11月29日

▼膝が治った

 膝のしみるような痛みが今日突然消えた。びっくりした。今日の夕方までかなり痛
みを感じていて、右足を庇うように歩いていたので、仕事を終えた時に右足をピンと
延ばして普通に歩いている自分に驚いた。痛みを感じていた部分を指で押してみたが、
全く痛くない。不思議だ。でもよかった。しかし今日は悪酔いしてしまい、少し気分
が悪い。

▼二日酔いがやってきた

 仕事の準備中に酒やカクテルの試飲をすることが多いのだが、先日買ったカクテル
ブックに載っていた名高いバーテンダーのレシピに従って、今日、8杯ほどカクテル
を飲んだ。その後、しばらくして店がものすごく混み、汗だくになってヒーヒー働い
た。そしたら二日酔い(頭痛)がすぐさまやってきた。くそ〜。なんか今日は文章も
散漫なような気がする。

 以前も書いたが、僕は最寄り駅から車通勤をしているので、終業時に酒を試飲する
ことが出来ない。従って店がオープンする前に飲むことになる。もちろん試飲で酔っ
たりはしないので仕事に影響しないのだが、今日はちょっとだけダルかった。

 仕事として酒を飲むのは楽しくもあり、また苦しくもある。楽しい点は、自分の好
み通りの味を作れるので、ストレスを感じない美味しいカクテルが飲めること。他店
で飲むと、もっとこうすれば美味しくなるのに、とプスプス燻ることが多いのだ。ま
た、苦しい点は、飲んでも酔ったりリラックス出来ないので、カクテル本来の楽しみ
が激減すること。でも仕事だから当然か。因果な商売よのう。

▼飲めないバーテンダー

 いま思い出したが、そういえばバーテンダーには酒が飲めない人がけっこう存在す
るのだ。カクテルを1杯全部を飲み干すことが出来ないので、ペロっと舐めるように
味見をして全体像を把握しようと努めている。それでも経験を積めば正しく理解でき
るようになる人も中にはいるらしい。

 飲めないバーテンダーは、自分が飲めないことをたいていひた隠しにする。身内に
も隠す場合が多い。飲み過ぎて胃潰瘍になったことがあるからとか、今日は体調が悪
いとか言ってごまかしている。飲みに行ったときは、なぜか必ずベルモット(主にチ
ンザノドライ)のロックを時間をかけてチビチビ飲んでいる。

 別に酒が飲めないバーテンダーがいてもいいとは思う。彼らは飲めないコンプレッ
クスを解消するために並々ならぬ努力をしている筈だからだ。でもお客様から見たら、
酒が飲めなくて客の好み通りに作れるもんか、と思われてしまっても仕方ない。だか
ら飲めないことを隠さざるを得ないのだろう。因果な商売よのう。でも自分でこの道
を選んだんだもんね。頑張るしかないのよのう。


11月28日

▼発泡酒増税の動き

 現在爆発的にシェアを伸ばしている発泡酒に対して増税が検討されている。発泡酒
はビールの主原料である麦芽を3分の1程度に抑えているが、限りなくビールに味わ
いを似せた飲み物である。値段は100円台前半と買い求めやすく、消費者が気軽に
飲むにはうってつけであるため、とても売れている。その発泡酒の売れ行きに政府が
目を付け、増税しようとしている。

 増税額は、発泡酒350ミリリットルの容量に対して、現行の約37円から77円
へと40円アップを狙っている。もし増税されると現在130円で売られている商品
が170円となり、ビールとあまり変わらない値段になる。一度安さに慣れてしまっ
た消費者は、拒否反応を起こすだろう。

 現在、WEB毎日新聞に「ディベート 発泡酒増税どう思う」という特集が組まれて
おり、 発泡酒増税に対して賛成・反対意見が自由に書き込めるようになっている。
一通りざっと目を通してみたのだが、反対意見が圧倒的に多い。特に多かったのは、
「売れているから増税するなんてずるい」「せっかく安いから飲んでいるのに、高く
なるのは許せない」という内容だが、こんな賛成意見もあった。

■あんなものビールじゃない  (Yさん 神奈川県)
 ビール愛好家の戯れ言ですが、ここ1年ほど我が家の晩酌は発泡酒となっています。
ほとんど酒を飲まないかみさんは、同じ様なものだからと安さにつられて買ってきま
す。(家計のことも考えるとあまり言い返せない・・・)  しかし、この場では言
わせてもらう! あんなものはビールじゃない!早くビールと同じ値段になってこの
世から無くなって欲しい!

 この意見を読んで僕は爆笑してしまった。なるほどそういう増税賛成意見もあるの
ね。笑ってしまったけど、Yさんが奥さんには決して言えない心の叫びが伝わってき
た。

 次回配信予定のコラム「私たちは何を飲んでいるのか」に、ビールと発泡酒につい
て少し触れる予定だ。


11月26日

▼新人アルバイトY君退店

 昨日今日はヘトヘトに疲れた。さっき帰ってきて御飯を食べて、ソファーに横になっ
たらそのまま2時間ぐらい寝てしまった。最近、右膝の調子が悪く、右足をピンと伸
ばすと膝にしみるような痛みが走るので、完全に伸ばせずに庇うように歩いている。
そのため体の他の部分に負担がかかっているのかもしれない。それとも数人の“超天
然”新人アルバイトの教育に神経を磨り減らし過ぎて、体調が崩れたのかもしれない。

 11日に書いた「新人アルバイトY君」が、昨日自ら退店(辞める)を申し出た。
彼は29歳の飲食業界在籍10年の経験者でありながら、僕はこれほど仕事が出来な
い人を初めて見た。同時期に入った未経験の若者にグングン引き離されてしまってい
た。だからY君から「辞めたい」と電話がかかってきた時に、正直ホッとした。どっ
ちみちY君が言ってこなくても、遅かれ早かれ辞めてもらうことになるのは必至だっ
たので、手間が省けてよかったかもしれない。

 僕はY君には当初からかなりの不安を抱いており、「こりゃうちで通用するように
はならないな」と、初日の1時間後くらいからもう結論は出ていた。しかし本人は本
人なりに努力していたのがわかっていたので、「でも何とかならないか」と様々な指
導方法を実践していた。だが当店の目標は“他店のワンランク上をゆくサービススタッ
フ”である。Y君がいくら頑張っても、ワンランク上どころか、巷の普通の店レベル
に辿り着くのも無理だということを悟ったのだろう。

▼中田英寿 UEFAカップフル出場

 昨日はとても嫌なことがあってメチャメチャ憂鬱な気分で帰宅したのだが、毎日読
んでいる「中田英寿WEBニュース」に、水曜日のUEFAチャンピオンリーグの試合にフ
ル出場して活躍した、と書いてある記事を読んで、とても気分が晴れやかになった。
ヒデは現在、セリエAの試合にほとんど出ていない。ベンチ入りもままならない。完
全に控え選手である。しかも彼が在籍するACローマは好調で、現在リーグトップの成
績なのだ。

 最初のうちは、そのうち絶対に出場して活躍してくれると信じていたのだが、ヒデ
不在のチームがあまりにも好調なので、最近ではハラハラしていた。でも彼は立派に
存在感をアピールした。このヒデの才能と精神的な強さがとても魅力的なのだ。

 今日行われたセリエA・フィオレンティーナ戦では、ヒデはベンチスタートの予定
と書かれていたが、果たして出場できたのだろうか。たぶん、ヒデと同じポジション
のレギュラー「ローマの貴公子フランチェスコ・トッティ」がスタメン出場なのだろ
う。トッティを温存するためにヒデを UEFAカップにフル出場させたのだろうから。
でもヒデはそのうち必ずレギュラーの座をものにするだろう。ヒデにとって現在の不
遇な状況こそが、現在の彼に最も必要だった試練であり、これを乗り越えるためにこ
の世界最強リーグにやって来たといっても過言ではない。

 先日、ヒデに日本から12月20日の韓国戦への出場要請が行われたが、出来れば
戻ってきてほしくない。今年のオリンピック日本代表選手として出場したときは、ロー
マの首脳陣から「行かない方が君のためでもある」と言われたのにもかかわらず、リ
スクを承知でチームを離れた。おかげで約1ヶ月間ローマの練習から離れてしまい、
現在までリスクを背負い続けている。ヒデにとって一番重要なのは、ローマの選手と
して試合にフル出場することだ。がんばれヒデ! 


11月24日

▼密着

 電車内で隣に座った人が、僕の腕にビッタリとくっついて座ることがよくある。座
席が狭ければそれも仕方がないのだが、その人の反対側にはいくらかの隙間が空いて
おり、僕にくっつく必要がないのにベッタリと密着しているのは、どうにも納得がい
かない。その上、僕に密着している手で、バッグの中をゴソゴソと掻き回したり、新
聞・雑誌等のページをめくられるのは、どうにもこうにも不愉快極まりない。このよ
うな人は老若男女を問わず、多く存在する。

 僕はむやみに人と密着するのは嫌いだ。座席が狭いとか、これは仕方がないという
状況なら我慢できるが、くっつく必然性が何もなければ、それは激しい嫌悪感となる。
はっきり言って相手の神経を疑う。何でくっつくんだよ〜と憤る。

 嫌なら自分の腕を引っ込めればいいのかもしれないが、それによって相手は陣地を
広げ、最悪の場合、引っ込めた僕の腕にもベッタリと接触してくることが多い。逃げ
ても腕が追いかけてくるのだ。ゾンビのようだ。

 特に若い女の子が半袖から出ている生腕を、僕の腕にベッタリと平気で密着させて
くる度に、僕は危機感を感じてしまう。少し前にむだ毛処理を行ったその腕で、チク
チクと僕の腕を刺激されたりすると、とてもやるせない気持ちになる。また、汗ばん
だ腕を平気で密着してきたり、特に狭いわけでもないのに腰までベッタリ密着出来る
のはなぜだろう。疑問は尽きない。

 最近、電車の中で平気で化粧をする人たちのことが雑誌やテレビで話題になってい
る。彼女たちに恥じらいはない。顔を作り上げていく過程を、知らない人に見られて
も何とも思わない無頓着ぶりだ。僕もそんな女の子たちを数多く目にしているので、
最近では慣れてきてしまった。でも「バカな女だ」と思う気持ちはなくならない。そ
んな、恥じらいを忘れたか、もともと持ち合わせていない人たちが、平気でグリグリ
と腕や体を押しつけて来るのだろうか。しかし若い女の子だけでなく、オヤジもオバ
サンもニイチャンも、無意味にグリグリと腕を押しつけてくる。助けてくれ〜。

 この平気で接触してくる人たちは、本当に腕に神経が通っているのだろうかと、い
つも真剣に考えてしまう。日本人はそんなに赤の他人とのスキンシップを好む人種だっ
たのだろうか。むしろ逆ではなかったか。

 むやみに腕を押しつけて来る人たちは、隣に座っている人に気も配れなくて、普段
の生活で同僚や上司や仕事上の客に対して、細やかな気配りが出来るのだろうか。そ
れとも電車の中だけは別なのか。そこが知りたい!


11月21日

▼お休み中

 今日、営業前の準備中に厨房でアルバイトを指導していたら、ホールから「すみま
せ〜ん、お邪魔いたしま〜す」と大きな声が聞こえてきた。急いで外へ出たら、麦酒
メーカーの営業マンが老若男数人、ズラリと並んで嫌みなほどニッコニコの作り笑顔
丸出しで僕を出迎えた。その中の1人が大きな声で言った。

「お休み中、大変申し訳ありませ〜ん。◯◯ビールでございま〜す。すみません、ホ
ントお休みのところ」

 ムキキ〜ッ! 誰が「お休み中」なんだよ。どこが「お休み中」に見えんだよ。ホ
ールの掃除もやりかけで、カウンターの椅子が全部めいっぱい引かれてるじゃね〜か。
こんな状態で休んでるバカどこにいるんだ。おまえのおつむがお休み中だっつ〜の。

 僕は営業マンの第一声を聞いただけで、彼らの話を聞くのが嫌になった。でもそれ
はそれ。もちろん愛想良く用件を聞いた。

 営業マンたちが帰るときに、さっきのヤツが「お休み中ホントにすいませんでした
ね〜」と再びのたまった。あっ、このばか、また言いやがった。

 だから休んでるように見えっかよ。全く失礼極まりない脂性男だぜ。「お休み中」
はオレの自宅に訪ねて来た時に使え。店でオレが寝てた時に使え。おれが病欠してる
時に副店長に言え。それ以外は使うな。だってそれ以外は使えね〜言葉だろ。まった
く、言葉の使い方を知らないダメ営業マンだ。おまえに勝手にお休みさせられたくな
いっつ〜の。

 酒業界の営業マンたちよ。素晴らしい営業で一度でも僕をギャフンと言わせておく
れ。20年間一度も会ったことないぞ。


11月20日

▼メルマガvol.24を配信した。

 先ほど約3ヶ月ぶりに新作メルマガを配信した。2ヶ月ほど病気で休んでいたので、
とても間が空いてしまった。これからはコンスタントに配信できるように頑張ろう!
って毎回言ってるような気がする・・・

 さっそく読者の方からおたよりが届いた。この方はアメリカのカンザスシティにお
住まいとのこと。僕の読者さんは海外在住の日本人の方がとても多い。これはきっと
僕のコラムが非常にワールドワイドな内容だからではなく、非常に日本的で情緒豊か
なので思わず日本を懐かしんでしまうからであるはずもなく、誰が発行しているメル
マガにも、海外在住のかたが登録しているケースが多いのだろうと推測するのが、極
めて常識的というものだ。

▼フラメンコを見にいった

 19日は作家の桐生典子さんのお誘いで、フラメンコの女王・マヌエラ・カラスコ
の公演を見に行った。フラメンコを生で見るのは初めてだったのだが、凄い迫力でメ
チャメチャかっこよかった。

 公演後、ケーキセットを食べに入った店で、つい最初にビールを飲んだらおなかが
空いて、食事をしちゃおとワインを飲んだら止まらなくなり、あっという間に2本空
けてへろへろになってしまった。桐生さんは今日が小説の締め切りだったんだけど、
大丈夫だったかなあ。でもワインをどんどん注いでたのは僕なんだけど・・・。

 今日配信したメルマガに、桐生さんの新作「エゴイスト」を紹介した。前作「抱擁」
が出版された時は、まだ桐生さんに出会っていなかったうえ、僕はメルマガを発行し
ていなかった。この「抱擁」がとても面白かったので、新作が出版されたら絶対に紹
介するぞと決めていたのだ。しかもこの「エゴイスト」がまた面白いのだ。ランディ
さんも絶賛していた。桐生さんの著書は5冊出ているのだが、どれもとても面白い。
「エゴイスト」の最後のページ「著者紹介」に全作品のタイトルが記されているので、
「エゴイスト」にハマった方は全作品を読破しよう! 

▼お茶を飲んだ

 今日、ボストンから帰国されたジャーナリストの田中宇さんとお会いした。相変わ
らず田中さんはおちゃめな良い人だ。2時間半ほど2人で喋りまくってゲラゲラ笑い
まくった。でも今日はもう夜も更けたので(逆だ!夜が明けた)、このことは明日以
降に書くことにしよう。

 それにしても、僕が今年自分の休日に会ったのは、上記の3人だけである。つくづ
く人づき合いが悪いってゆーか狭いのだ。そんな自分がまた嫌いではないものだから、
交際範囲は一向に広がらない。


11月16日

▼ボジョレーヌーヴォー本日解禁

 また今年もヌーヴォーの季節がやってきた。当店はワインバーではないので、ヌー
ヴォーが解禁になってもあまり関係ないのだが、毎年きまって解禁2日前ぐらいにな
ると、オーナーが「今年もヌーヴォーフェアやろうよ」と言い出し、急にバタバタと
準備を始めることになる。

 今年もおとといオーナーから「やろう(というより、やるから)」と言われて急遽
酒屋にオーダーし、昨日僕がメニューを作って、今日ギリギリ間に合った。今年仕入
れた銘柄は
「ジョルジュ・デュブッフ・ボジョレーヌーヴォー」(750ml・2180円)
である。口当たりはライトタイプながら、バランスのとれたボディで飲みやすく、ヌー
ヴォーの中では良質の方だと思う。

 今日は店がとても暇だったにもかかわらず、ヌーヴォーのボトルが7本も出た。1
本3000円(グラス600円)で提供しているので、とてもお得だと思う。

 営業前に他店の店長が様子を見に来た。彼の店では700円(グラス)で行うとの
こと。当店より一回り小さいグラスで700円は高い! うちのワイングラスは大ぶ
りなので、ボトル1本で5杯しか注げない。彼の店なら7〜8杯はとれるだろう。値
段が高めで量が少ないとは、いかにもセコい彼がやりそうなことだ。彼の店で飲むお
客様はとっても可哀相・・・(涙)

 田口さん、桐生さん、G舎のSさんには、日頃の御愛顧に感謝の気持ちを込めてヌー
ヴォー(もちろんボトル)をプレゼントしますので、ぜひお越し下さいね。ヌーヴォー
がヌーヴォーでなくなるその日まで、お取り置きしておきます(いつまでだろう)。

▼コラムを書く速さ

 昨日、メルマガ次回配信用のコラム「あるキャッチガールズの手口」を書き上げた。
けっこう感情移入して書いたので、冷静になってから読んでみると使えない部分が多
く、ずいぶん削除してしまった。そしたら文章がスッキリした。くそ〜。

 田口ランディさんは配信されているメルマガのコラムを、毎回大体30分ぐらいで
仕上げてしまうそうだ。筑摩書房のHPに掲載している日記など、5分で書いてしま
うらしい。「それくらいで書けなきゃ余暇じゃなくなっちゃうよ」と言っていた。喋
るのと同じ早さでマシンガンのように打ち込むらしい。「脳と指が直結してる」とも
言っていた。ランディさんはいつも理路整然と話すので、これを録音して書き起こし
たらそのままコラムが完成しそうだと、僕はいつも驚嘆させられている。

 それに引き替え、僕なんてとほほ以外の何者でもない。時間はかかるわ、考えはま
とまらないわ、言葉は知らないわで忙しい。しかし以前に比べたら、これでもだいぶ
進歩している。でも遅い。嫌になる。来週の月曜日までには配信したいなあ。

▼『Webガイド』に掲載されるかも

 このHPが来月発売される『Webガイド』(株式会社アスキー発行)という雑誌に紹
介されることになった(らしい)。たとえ小さな掲載でも嬉しい。ありがたい。ずっ
とカクテルコラムのアップをサボっているので、メルマガ配信後に気合いを入れてアッ
プしたい、かも(かもかよ!) ウソ、アップします。


11月14日

▼懐かしのコーラ

 今日、準備中に女性バーテンダーのSさんと話していた時のことである。僕は高校
時代の思い出話をしていた。

「店長の高校は、学校の近くにお弁当とか売っている店はありましたか?」

「うん、あったよ。そこでいつもローヤルクラウンコーラを買って飲んでたなあ」

「何ですか、その派手な名前は」

「えっ、知らない? ローヤルクラウンコーラ」

「知りません。なんて高貴な名前なんですか」

「えっ? ローヤルクラウンが? Royal Crown あれ、ホントだ、ぎゃははははは。
今までぜ〜んぜん気にしたことなかったよ、Sさん。ホントものすごい名前だね〜〜。
直訳すると“王家の王冠”だ。もしブリティッシュローヤルクラウンコーラって名前
だったら、英王室王冠コーラだ。なんか宮内庁御用達みたいだぜ。いや〜、単なる商
品名としてしか認識してなかったから、言葉の意味なんて考えたこともなかったよ。
偉いぞ、Sさん!」

【ローヤルクラウンコーラ】
 かつてはコカ・コーラ社、ペプシコーラ社に次ぐ米国三大飲料メーカーであったロー
ヤルクラウンコーラ社が34年より販売しているコーラ。日本では、以前サントリーが
販売していたが、89年からはポッカが販売した。コカ・コーラ、ペプシコーラの二大
勢力とスーパー等で販売されている安売り輸入コーラには勝てず、コーラ愛好者に惜
しまれつつも97年春で終売となった。

 ローヤルクラウンコーラは、確かコカコーラよりも10円か20円安かったうえ、
ビンのフタがクジになっていて、裏側のゴムをめくって当たりが出るともう1本貰え
る(だったかなあ?)、若者にはとてもありがたいコーラだったのだ。そうか、もう
とっくに終売していたのか。もう飲むことが出来ないと思ったら、めちゃめちゃ飲み
たいぜよ! 特にビンが! く〜〜っ。


11月13日

▼田中さん今週帰国

 今年の夏からボストンで生活されている国際ジャーナリストの田中宇(さかい)さ
が、今週末に1週間ほど一時帰国される。先日、某社の編集者の方から、来週当店
で田中さんと待ち合わせをしていると聞いてびっくりし、急いで田中さんにメールで
問い合わせた。田中さんは帰国情報がすでに僕に流出していることに驚きつつ、「待
ち合わせ前に会いませんか」と誘ってくださったので、来週午後にお会いすることに
なった。1年間はお会いできないと思っていたので、とても嬉しい。

 田中さんはとてもユーモア溢れる素敵な方だ。これがメルマガ「国際ニュース解説」
をお書きになっている方と本当に同一人物なのだろうか、と疑ってしまうほど面白い。
(失礼!) 僕はお会いするたびに、田中さんの国際情勢を織り交ぜたギャグにゲラ
ゲラ笑わせられている。時々「今度、メルマガに国際情勢ギャグも挿入して下さいよ」
とお願いしているのだが、いまのところまだ目にしていない。んなもん書けるわけな
いか。

 本日配信されたメルマガ「どうなる?米大統領選挙の後始末」は、とても興味深く
読ませてもらった。現在泥沼化している大統領選挙の開票事情が詳しく解説されてい
て、とても参考になった。

 最近、田中さんの奥様・大門小百合さん(ジャパンタイムス記者/デスク)のHP
が開設された。さっき初めて訪問したのだが、そこに大統領選挙についてのコラムを
2つ発見。アメリカ人が今回の選挙についてどのように考えているかが書いてあった
りして面白かった。

 それにしても華やかさが消え失せて泥沼化してきた大統領選挙だが、勝利を収める
のはどっちだろう。早く結果が知りたいな。


11月12日

▼自己投影

 以前、週刊文春の「読者の立腹コーナー」にこんな投書が載っていた。

 【朝の満員電車で、目の前に辛そうに立っているお爺さんに席を譲ろうともせず大
声で喋っている3人組の女子高生に、私は「席を譲ってあげてくれませんか?」と言っ
た。すると「イヤだよ。こんな時間に乗るジジイが悪いんじゃん!」と言う。

 私はカッとなってしまい、思わず手を振り上げた。と、そのお爺さんが笑顔で制し
て下さり、「私なら大丈夫ですよ。ありがとう」とおっしゃった。女子高生の横に座っ
ていた年輩の男性がようやく席を譲ってくれたので、お爺さんは座ることができたが、
私はその日、ずっと腹の虫がおさまらなかった。 (25歳 女性)】

 僕はこの投書を読んで、少し考え込んでしまった。この女性は自分が正しい行いを
したと思って投書したのだろうが、果たしてそうなのだろうか。文面通りに受け取れ
ば、女子高生に「手を振り上げた」部分以外は、彼女の行動や言動は正義感に溢れて
いたかもしれない。しかし、一方の話を聞いただけでは真実はわからないし、鵜呑み
にはしたくない。

 誰しも皆自分の考え(=希望)を相手に投影している。この「辛そうに立っている
お爺さん」は、実は次のように考えていたかもしれない。

 【朝の満員電車で、隣に立っていた25歳位の女性が私のために「席を譲ってあげ
てくれませんか?」と、目の前に座っている女子高生に言って下さった。私が小柄で
痩せぎすなので、よほどヨボヨボの老人に見えたのだろう。しかし私はこれでも体力
には自信がある。足腰も強い。今日も出勤前に5キロほどジョギングしてきたのだ。

 女子高生がにべも無く断った瞬間、女性が手を上げようとしたので私は驚いた。こ
んな時は穏やかに制するのが一番だと思い、「私なら大丈夫ですよ。ありがとう」と
懸命に笑顔を作って言い、何とかその場を収めた。

 その後、女子高生の隣に座っていた中年の方が席を譲って下さったのだが、せっか
く座っておられたのにと、かえって申し訳ない気持ちになった。このような騒動を引
き起こした原因は、私がヨボヨボに見えたせいだ。もっとプロテイン等を摂取して、
見た目にも少し肌をピチピチさせなければと思った。(70歳 会社役員)】

 また、老人に席を譲った年輩の方は、次のように考えていたかもしれない。

 【私は足腰が弱いので長く立っていることが出来ない。そのため朝の満員電車に確
実に座るために、3つ先の始発駅まで戻って座席を確保している。この日は隣に座っ
た女子高生が元気良く喋っていて、ああ若さって素晴らしいなと、すがすがしく楽し
い気分だった。

 その時、目の前に立っていた女性が、老人に席を譲ってほしいとかなり強い語調で
女子高生に言った。しかし女子高生は女性の言い方が気に入らなかったのだろう。そ
の怒りの矛先を老人に向けて「イヤだよ!」と言い放った。

 すると驚いたことに女性はカッとして手を振り上げた。大変だ。トラブルはゴメン
だ。今までの楽しかった気分は一変し、車内は重苦しいムードに包まれた。目の前の
女性が今度は私を睨んでいる。乗客全員が私を見ているような気がする。その重圧に
耐えられず、私は立ち上がり老人に席を譲った。とほほ。

 私は一見すると血色が良くガッチリ体型なので、よく健康体だと思われがちだが、
実は様々な持病に悩まされている。この日はこの後ずっと電車の中で立ちっぱなしだっ
たので、体調が悪くなってしまった。とほほのほ。しかし健康そうに見えてしまう自
分にも非はあったかもしれない。明日からはベジタリアンになって、そのうち青白く
なって見返してやろうと考えている。 (55歳 精肉業)】


11月11日

▼新人アルバイトY君

 当店は新旧交代の時期を迎えた。長い間働いてくれたアルバイトが数人辞めたので、
新人アルバイトを3人採用した。新人が3人も同時に働いていると、それはもう大変
な騒ぎである。飲食業の未経験者や経験の少ない人は、時に予測不可能な行動をとる。
そのたびに僕は急いで軌道を修正し、お客様の御迷惑にならないよう迅速にフォロー
しなければならない。

 別に愚痴をこぼしているわけではない。店が正常に稼働しなくなった時に、それを
どう正常状態に戻すかが僕の手腕が問われるところであり、僕の最大の見せ場でもあ
る。だから精力的に動いて指導している。しかしそれにしても、新人はみんな奇怪な
行動をとるから大変である。

 新人のY君は29歳で、飲食業経験10年のおごらない物静かな好青年である。バー
ではないが数件の店で経験があるので、彼に関しては何の心配もしていなかった。と
ころが、ところがである。彼の「いらっしゃいませ」等全ての挨拶がよくない! 覚
えも悪い。動きも悪い。なんじゃこりゃ、である。彼はまるで未経験の若者なみに仕
事が出来ない。でも単なる出来ない君じゃないと思うんだけどなあ。

 Yはいつももの凄く緊張している。緊張しすぎて頭の先からつま先までカッチンコッ
チンに固まっている。そういえば歩き方もぎこちない。少しロボット風にギクシャク
歩く。

 Yの「いらっしゃいませ」は、他のみんなの挨拶から完全に浮いた感じで、少しぶっ
きらぼうにも聞こえる。何度も注意しているし、本人も一生懸命挨拶しているのはわ
かるのだが、なかなかうまく調和しない。

 僕は業を煮やして厨房で挨拶の練習をすることにした。まず僕が見本を見せる。
「ほら、口をきちんと横に開いて発すると優しい声が出るんだよ。やってみて」

 Yは一生懸命、口を横に開こうとするのだが、頬の筋肉がこわばってなかなか横に
開かない。無理矢理力を入れたら、頬の筋肉がブルブルブルと激しく痙攣してしまっ
た。なぜだ、なぜ口が横に開かないのじゃ〜〜! 

 これは緊張しているせいだけではない。どうやら彼は、今まであまり口を横に開い
たことがないようだ。たぶんこの10年の間、良い挨拶の発し方というものを考えた
ことがなかったせいで、頬の筋肉が退化してしまったに違いない(と決めつけた)。
きっと笑うときもゲラゲラと大口を開けて笑わないので、筋肉が素早く反応しないの
だ。耳を動かしたことがない人が、どうやって動かしてよいのかわからないのと似て
いる。

 普通ならこんな子をうちの店で働かせている場合ではないのだが、彼には面接の時
にとても良い印象を受けた。だから他の“出来ない君”とは全く違って、大いなる可
能性を感じているのだ。なんとかYに合う指導をして、当店にフィットするサービス
マンに育てなくてはならない。

 勉強や準備が不足して自分に自信がないと、人は緊張してしまいやすい。きっとY
は、自分より7〜8歳も若い他の従業員がテキパキバリバリと働いている姿を目の当
たりにして、自分とのギャップに悩み、自信を喪失してしまったのだろう。しかし緊
張をほぐすには、自分を出し惜しみせずに努力する以外に道はない。

 いつも従業員にある程度の緊張感を持たせて仕事をさせている僕に、Yの緊張を解
きほぐすことが出来るのだろうか。そのうち、「いつまで緊張してんだ、このやろ〜」
とか言って、よけいビビらせちゃったりして(笑)って、笑い事ではない。


11月7日

▼しなやかさ

 10月26日に、田中康夫長野県知事が藤井企業局長に渡した名刺を二つ折りにさ
れ、2日間で1万数千件の抗議が県庁に殺到した。その件について昨日、東京都知事・
石原慎太郎氏がマスコミにコメントを求められ、「オレならその場でぶん殴るね。い
や、冗談、冗談(笑)」と言った部分をテレビで見て、僕は大爆笑してしまった。い
やあ、いいなあ、石原さん。公人になってもいつも思ったことをそのまま口にしてい
る。実際にぶん殴るかどうかは別として、その場にいたら「この野郎」とか「殴って
やろうか」ぐらいはタカ派の人なら頭を過ぎるだろう。公の場にふさわしい発言だっ
たかどうかは別として、これくらいのことを言ってくれる人を、僕は信用したくなる。

 僕が病気中にすこぶるブルーな気分で病院の待合室で診察を待っていた時に、週刊
誌の田中康夫氏の記事を読んで、思わずクスッと笑ってちょっと元気が出たことがあ
る。それは田中氏が選挙カーで県内を廻っている時、民家が途絶えても決してマイク
を離さず、

「動植物のみなさ〜〜ん、田中康夫で〜〜す」

と呼びかけていた、という部分だ。これもまた、田中康夫はいいなあと思った。これ
を「アホか」と嘲笑する人もいるだろうが、僕はこれも彼の立派な“しなやかさ”の
一つだと思う。クソ真面目にばかり考えるのではなく、逆方向に針を振り切ることが、
柔軟な思考を生む大切な要素になると思うのだ。

 僕自身も良質のサービスを自分なりに追求しながら、全く正反対の方向に針を振り
切るように昔から努めている。端から見れば、くだらないことを考えているとか、バ
カなことを言っていると思うかもしれないが、物事を多角的に見るためには必要不可
欠だと、僕は思っている。大体、人と全く同じ思考ではつまらない。かといって、外
れた見方では意味がない。全く別角度から物事を見て、真意を知ることが僕にとって
は重要なのだ。そのためには、もっともっと振り切る努力が必要だと痛感している。


11月6日

▼ジャズピアニスト 小曽根真

 ビデオに録っていた「情熱大陸・天才ジャズピアニスト小曽根真」(TBS・5日
放送)を観た。相変わらず凄い。いや、一段と凄みをましている。鳥肌が立った。フ
レーズもハーモニーも曲の展開もカッコ良すぎる。1曲が45秒ぐらいの長さにぶつ
切りにして縮められているというのに、激しいエンディングの直後に思わず「Yeah!」
と声が漏れた。

 小曽根のCDは、95年に発売された「ネイチャー・ボーイズ」と「フェイス・トゥ
・フェイス」を持っている。彼のピアノの凄さは以前からあちこちで賞賛されている
のを耳にしていたのだが、僕が「ネイチャー・ボーイズ」を買った理由は、敬愛する
ジョン・パティトゥッチ(b)とピーター・アースキン(ds)が参加しているからだった。
しかし聴いてみてビックリ。小曽根の洗練されたパワフルな演奏に、僕は圧倒され度
肝を抜かれた。たちまち小曽根の虜になり、しばらくの間このCDを聴きまくった。

 次にリリースされた「フェイス・トゥ・フェイス」は、小曽根の師匠ゲイリー・バー
トン(vib)とのデュオである。ゲイリー・バートンはかつてチック・コリア(p)と数枚
のデュオアルバムを発表しており、その恐ろしいまでに一体化したテンション溢れる
凄まじい演奏に、僕は声も出ないほど叩きのめされたことがある。

 そんな経験があったため、僕は「フェイス・トゥ・フェイス」を、おっかなびっく
り聴き始めてしまったのだが、1曲目の途中でそんな気持ちは吹っ飛んだ。すぐさま
エキサイトして演奏にのめり込んだ。凄いコンビネーションだ。曲も演奏も最高だっ
た。この2枚のアルバムは当店のBGMとしても最適で、今でも営業中に流している。

 ああそれなのにそれなのに。僕は今日「情熱大陸」を観るまで、その後の小曽根に
注目するのを忘れてしまっていた。厳密には「フェイス・トゥ・フェイス」の次に発
表された「The Trio 」をCD店で試聴した際、このアルバムに参加していたジョン・
スコフィールド(g)に違和感を感じて購入せず、その後、ついうっかり小曽根から遠
ざかってしまっていたのだ。“ついうっかり”なんて、万引きや痴漢をした後の愚か
な言い訳のようだが、そのくらい僕は愚かしい。

 さっき小曽根のHPを見て知ったのだが、僕が果てしなくうっかりしている間に、
彼はその後、4枚のリーダーアルバムと3枚の共演アルバムを発表していた。そして
僕はこの間、様々な「自分にしっくりこない」他のミュージシャンのCDを購入して
は溜息をつく、という間抜けな行為を繰り返していた。先日も、大好きなミュージシャ
ンが参加しているから、という理由で購入した某ピアニストのCDを聴いて、ピアノ
の“そりゃ、あんまりでないの”な演奏に、ゲッソリしてしまったばかりである。 

 遅ればせながら、明日さっそく小曽根の最新アルバム「Pandora」を購入するつも
りだ。このアルバムに参加しているベーシスト、ジェームス・ジーナスは数年前にブ
レッカーブラザースでエレクトリックベースを弾いているプレイを覚えている。ウッ
ドベースでどんなプレイをするのかも聴きどころの一つである。

 ああ、明日が待ち遠しい。


11月3日

▼思わぬ収穫?

僕「おまえさあ、ホントに鈍いよな」

バイトの女の子「えっ、やっぱそうですかあ?」

「(両手でVサインを作り)おまえこれだよな」

「えっ、何ですかあ」

「Vがいくつある?」

「二つです」

「それで? わかんない? 2Vだよ、にぶい、鈍い!」

「あっ、わかりました!(嬉しそう)」

「喜んでんじゃないの。あれ、ちょっと待てよ。Wってフランス語でドゥヴルヴェっ
て発音するんだけど、これってV(ヴェ)が2つでダブルVっていうことなのかな。
そうかもしれないよな。何だよ、思わぬ発見しちゃったなあ(ほくほく)」

 このことを女性バーテンダーのSさんに話した。

僕「ねっ、そうだよね。V(ヴェ)が2つだからドゥヴルヴェなんだと思わない?」

S「ええ、そうかもしれませんけど、ダブルVなら、どうしてダブルのところで止め
ておかなかったんでしょうか。Vの発音は省いてドゥヴルでもよかったんじゃないで
すかねえ」

「あはははは、ホントだ。ドゥヴルで止めときゃよかったね。Sさん鋭いぞ!」 

 フランス語辞典を持っていないので、「ドゥヴル」が英語の「ダブル」と同じなの
かどうかは不明なままである。もし違っていたら、全く以て無駄話だ。


(追記:後日、パリ在住の学生さんからメールをいただき、Wの解釈が正しかったこ
とを知りました。お教え下さってありがとうございました!)


11月1日

▼オッケティング

 今日、初めて「オッケティング」を直に聞いた。このオッケティングというのは、
OL&ギャル用語で「OK」の意である。少し前の週間SPAの記事「現代新語の基礎知識」
で読んで知っていたので、実際に聞いても戸惑うことなく意味がわかったので助かっ
た。

 常連客が「ねえ店長、彼女(連れ)に美味しいカクテルを作ってあげてよ」と言う
ので、僕は「それでは柑橘系の香りの良いカクテルを御用意しましょうか」と連れの
方に聞いた。その時、彼女が「それでオッケティングで〜〜す」と答えたのだ。

 僕はこんなアホみたいな言葉を本当に使う人がいるんだなと、なんだかとても嬉し
くなった。「オーケー」にingを付けるなら、普通は「オーケイング」または「オッ
ケイング」となりそうなのに、文法を無視した「ティング」にしてしまう若者の感覚
が、面白くて楽しい。言葉の響きがアホらしくて可愛いくて、何かくすぐったくなっ
てくる。ぜひそのうち「グ」を省いて「オッケティン」と口語体で発してほしいと願っ
ている。「オケチン」でもいい。

 ちなみにオッケティングの反対語は「ムリング」(無理の意)と言うらしい。しか
しこれは普通すぎてツマラティングである。

 そういえば、以前に流行った「カッチョイイ」という言葉の響きが、僕にはまるで
カッチョワルく聞こえて困ったことがある。「カッチョイイ」は「カッチョワルイ」
と言った時にこそ生きる、と思ったのは僕だけだろうか。でもカッチョワルイ響きで
あるゆえ「カッチョイイ」は流行ったのかもしれないな。

 「OL&ギャル用語」で他にウケた言葉を2つ書き出してみよう。

 【超ヤガモ】すごく傷つくこと。【雪印ぐらいゴメン】すごく謝るときに使う言葉。





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