米大統領選挙の異様さ2016年8月28日 田中 宇今年の米国の大統領選挙をめぐり、米国のマスコミが異様な態度をとっている。これまでの大統領選挙に際し、米マスコミ、特に日刊紙や週刊誌の業界で、何割かは民主党候補への支持を表明し、何割かは共和党候補を支持するのが通常だった。たとえば、08年の大統領選挙で、日刊紙のうち296紙がオバマへの支持を表明し、180紙がマケインへの支持を表明した。12年の選挙でも、無数の新聞がオバマとロムニーの2大候補への支持を表明した。 (Newspaper endorsements in the United States presidential election, 2008) (Newspaper endorsements in the United States presidential election, 2012) だが、今年の大統領選(予備選段階)では、日刊と週刊を合わせて80紙以上がクリントンを支持したのに対し、トランプへの支持を表明したのはわずか4紙しかない。支持したのは、日刊紙ニューヨークポストや、トランプの娘婿が所有する週刊誌ニューヨーク・オブザーバーといった、トランプの地元NYのタブロイド3紙などで、いわゆる大手の「高級紙」は含まれていない。今年の分は、まだ2大政党が個別に行う党内の予備選挙に際して誰を支持するかという段階のものしか出ておらず、11月の最終投票に際してどちらの候補を支持するかという話は9-10月にならないと出てこない。 (Newspaper endorsements in the United States presidential election, 2016) 7月の共和党の予備選挙に際し、ジョン・カシッチへの支持を表明したのが約50紙、マクロ・ルビオを支持したのが約20紙あった。新聞に支持された数でみると、トランプよりも、カシッチやルビオの方が「まともな候補」だ。共和党の予備選で、両者のどちらかが勝っていたら、今年の大統領選挙も従来と同様、無数の新聞が2大候補を支持して競う「常識的」な展開になっていただろう。だが予備選で勝ったのは「泡沫候補」のはずのトランプだった。ウィキペディアによると、11月の本選挙に向けて、今のところ4紙誌がクリントン支持を表明している。トランプ支持はゼロだ。 (Newspaper endorsements in the United States presidential primaries, 2016) (Sorry, Hillary: Trump's policies are clearly better for blacks) 予備選での状況から見て、本選挙でも、新聞雑誌の支持表明のほとんどがクリントンに向かうと予測される。米国のマスコミは、クリントンに対する支持が圧倒的に強いだけでなく、トランプに対する批判や敵視が圧倒的に強い。米国の諜報当局(NSA)不正を報じて有名になった「権威」ある記者グレン・グリーンワルドは、米国のマスコミはトランプ敵視で完全に結束していると述べている。グリーンワルドが主催するサイト( theintercept.com )には、トランプを批判する方向の特ダネ記事も出ており、トランプ支持者による思い込み発言でなく、客観的な指摘として重要だ。 (Is the Elite Media Failing to Reach Trump Voters?) (Glenn Greenwald: The U.S. Media Is Essentially 100 Percent United Against Donald Trump) (Private Prison Involved in Immigrant Detention Funds Donald Trump and His Super PAC) なぜ米マスコミはトランプを敵視するのか。マスコミ自身がよく語っていることは、トランプは人種差別主義者だから、偏見が強いから、ウソばかり言っているから、といった感じのことだ。トランプは、メキシコからの違法移民の流入を止めることに関して、ラティノ(ヒスパニック系)の怒りをかうようなことを言ったり、テロ対策として米国へのイスラム教徒の移民を禁止せよと言ってムスリムの怒りをかったりしている。 (A new poll showing Hillary Clinton up 10 points gives insight into why Donald Trump's campaign is faltering) (Just How Bad Is (Social) Media Bias In This Election?) この手の発言は、大統領選に出馬する前からのトランプの傾向で、トランプはこの手の発言を繰り返しながら、ずっとテレビ番組に出演し続けてきた。彼は、テレビ番組の制作まで手がけている。トランプの発言は、少なくとも米国のテレビの倫理規定に違反していない。テレビの討論番組での受けを狙うような、意図的な問題発言を発するトランプの姿勢は、選挙戦など政界での発言としてどぎついが、マスコミがよってたかって落選させる必要があるほど劣悪であるかどうかは疑問だ。 (Do I think Hillary Will Win? Buckle Your Seats – This Will be Worse than You Thought) ▼トランプへの濡れ衣「赤ん坊を追い出した」 むしろ、マスコミの方が、意図的にトランプに濡れ衣をかけて悪い印象を定着させようとする報道をしている。トランプは8月2日、バージニア州で演説した。演説で中国批判を展開中に、聴衆の中で赤ちゃんが泣き出し、泣き止ませようとするがうまくいかずあわてる母親を見て、トランプが「私は赤ちゃんの泣き声が大好きだ。泣き止ませなくていいよ。そのままで大丈夫」という趣旨をおどけて言って聴衆をわかせた。数分後また赤ちゃんが泣き出し、トランプが母子にまた何か冗談を言いそうだと聴衆の目が母子に注がれ、泣き止ませるため会場を出てもいいものか母親が迷った挙句に外に出ることにすると、トランプは「さっきのは冗談。外に行って泣き止ませてもいいよ。私が本当に、赤ちゃんの泣き声の中で演説したがる人だと思ったかい?」と言って、また会場をわかせた。トランプの当日の演説の動画に加え、母親(Devan Ebert)が後日テレビに出て語ったところを総合すると、そんな展開だった。 (FULL Donald Trump & The Crying Baby At Rally) (Mom of crying baby defends Trump: I thought it was hilarious) 母親は後日「トランプは陽気で、演説会はとても楽しかった。会場の人は皆よくしてくれた」とFOXテレビに出て語っている。しかしこの日のやりとりでトランプが「(子供を泣かしたままにしておいてほしいという私の冗談を信じないで)外に出て行ってもいいよ」(You can get that baby out of here)と母親に呼びかけたのを、いくつものマスコミが「(泣き止まないなら)外に出てくれた方がいい」と言ってトランプが母子を追い出したという話に曲解し「トランプは非人間的」「罪もない母子を演説会場から追い出す心ない奴」と報じた。 (Donald Trump Jousts With a Crying Baby at His Rally) (Trump at rally: 'Get the baby out of here') トランプ非難を繰り返す(非難することで実は応援する「隠れ何とか」かもしれない)英ガーディアン紙は「だからトランプはダメなんだ」といった「解説記事」まで出した。「ベビーゲート(babygate)」と呼ばれたこの件で、ひとしきりトランプが叩きまくられた後、現場にいた記者たちが後日、真相を書き始めた。母親がテレビに呼ばれて真相を語り「報道はトランプのユーモアを誤解している」と擁護した。トランプが即興で語る言葉は、その場にいる人に感銘を与えるようだが、独自のおどけやひねりがあるため、トランプ敵視のマスコミの意図的な歪曲を受けやすい。だが、マスコミがトランプを叩くほど、演説会場の現場では、これまで軽信していたマスコミのインチキに気づき、トランプを支持し始める人が増えているともいえる。 (Donald Trump's treatment of a crying baby reveals his total lack of empathy) (No, Donald Trump did not eject a baby) (Trump is right: He didn't kick a baby out of a campaign rally) (Devan Ebert, mom of baby 'kicked out' of Donald Trump rally, says joke was 'blown out of proportion') ▼トランプとクリントンの「ウソ」の違い ガーディアン紙などは、トランプの「ウソ」を問題にしている。演説の中で、クリントンはほとんど間違ったことを言わないが、トランプはしばしば事実と異なる「ウソ」を言う。トランプはウソつきなので大統領になる資格がない。マスコミがトランプを大統領にしたくないと考えるのは当然だ。マスコミは、ウソつきが大統領になることを防ぐという「良いこと」をしている、という論調だ。 (Guardian: “yes media is weighted against Trump” because he's “rubbish”) だが、マスコミがトランプの「ウソ」と称するものの多くは「ウソ」というより「数字などの記憶違い」だ。数字の言い間違いは、悪意を持った人から見ると「意図的な誇張」とみなされ「ウソつき」と呼ばれてしまう。米議会など政界は、そのような与野党間の攻撃に満ちている。クリントンは、夫のビルが93年に大統領になって以来、政策立案に関与する大統領夫人、上院議員、国務長官として20年以上、ずっと米政界の上の方で活動していた。だから彼女は、選挙戦で語られるような数字や事実関係の多くが頭に入っており、正確にすらすらと出てくる。 (Trump's Week of Errors, Exaggerations and Flat-out Falsehoods) 対照的にトランプは、言論活動の出発点がテレビ討論のスタジオだ。テレビは一過性のメディアなので、発したものが後まで残る活字メディアや、すべての発言が意地悪な政敵の批判にさらされる政界での言論に比べ、数字などの言い間違いに関してかなり寛容だ。発言の正確さより、瞬間的に視聴者に「なるほど」と思わせる発言が重要だ。テレビ業界で発言してきたトランプが、政界で発言してきたクリントンに比べ、数字などの事実性に無頓着なのは当然だ。発言する数字が正確で、差別的と攻撃される言い回しを避ける方が「賢明」だが、トランプはむしろテレビでの気ままな発言スタイルを変えず、有権者に「なるほど」の感覚を与えることを優先し、草の根の支持を伸ばす策を取り、無頓着さをあえて放置している感じだ。それをマスコミが意地悪く「ウソつき」のレッテル貼りに使っている。 民主党支持の映画監督マイケル・ムーアは最近、マスコミから批判され、支持率を落としてもスタイルを変えずに放置しているトランプについて「勝つ気がない」「大統領になるためでなく、選挙で有名になってテレビの出演料を引き上げるために選挙に出ている彼は、勝ったら困るので批判されることをわざと言い続けて」と言い出している。これに対し「ムーア自身も、この発言が象徴するように、気ままで無頓着、無根拠な発言を繰り返しており、トランプとそっくりだ」との混ぜ返しが出ている。 (Michael Moore: Trump Trying to Lose Because He Never Wanted to Win) (What Michael Moore and Donald Trump Have In Common) 言い間違い、つまり軽微なウソはトランプがまさっているが、もっと政治家っぽい本格的なウソについては、クリントンの方が「健闘」している。クリントンが抱える疑惑の一つは、国務長官時代、政府の専用サーバーで送受信すべき機密文書を含んだ公的なメールを、自分の私的サーバーに転送して送受信する違法行為を行っていたという「メール問題」だ。このほかメール関連では、民主党本部(DNC)の職員のメールボックスが暴露され、クリントンを勝たせるためにサンダースの選挙運動を妨害していたことなどが発覚した。これらの問題を問われたくないため、クリントンは記者会見を全く開かず、味方してくれそうな記者にだけ個別に取材させるやり方をとっている。 (Judicial Watch in Court Monday, Seeking Release of Another 15,000 Clinton Emails) (Clinton deflects with attack on Trump as `Kremlin puppet') 加えてクリントンは政治献金の問題でも、クリントン財団が中国やサウジアラビアなど外国勢から政治献金を受け取っていることの合法性や倫理性が問題になっている。マスコミは「クリントン財団はエイズ撲滅など慈善事業をやっているが、トランプはあくどい金儲けしかしてこなかった」と歪曲的に報じているが、実際のところ合法性が問われるのは、外国勢力から献金を受け取っているクリントンの方だ。 (Why Did the Saudi Regime and Other Gulf Tyrannies Donate Millions to the Clinton Foundation?) (Clinton is dogged by ties to charity's donors) 最近のクリントンは、健康問題も出ている。演説や歩行の際に支えが必要な状態が指摘され、パーキンソン病だという話も出ている。クリントン陣営は、健康疑惑を「陰謀論」と一蹴し、マスコミもクリントンが望むような論調で報じているが、医療関係者の中からは「陰謀論扱いして逃げるのでなく、超党派の医師団を作ってクリントンの健康を診断し、疑いを正面から晴らすべきだ」という声が出ている。 (Top Doctor: Concerns Over Hillary's Health `Not a Conspiracy Theory') ▼軍産に頼らず人気を得るトランプへの驚愕 米マスコミがこぞってトランプを敵視し、クリントンを支持する理由として、トランプが「人種差別主義者だから」「ウソつきだから」というのが挙げられているが、これらは正当な理由になっていない。クリントン陣営にも多くの問題があるが、米マスコミはそれを軽視する不公平さがある。マスコミがトランプを敵視し、不公平にクリントンを支持する理由は何か。私なりの答えは、すでに何度も書いている。「マスコミは、米政界で強い影響力を持つ軍産複合体の傘下にあり、軍産は自分らの言いなりになるクリントンを当選させ、言いなりにならないトランプを落としたいから」というものだ。 (トランプ台頭と軍産イスラエル瓦解) 軍産複合体は、米国の世界戦略を牛耳っている。そのことは、米国がロシアやイラクやイランやシリアに濡れ衣をかけて戦争や軍事対立を煽ってきたことからわかる。米国は、わざわざ不必要な濡れ衣をかけて、イラクやアフガニスタンへの侵攻、イラン核問題、シリア内戦、ウクライナ危機による米露対立激化などを起こしてきた。これらの対立や戦争はすべて、米国民にとっても人類全体にとっても不必要だ。 (米大統領選と濡れ衣戦争) それなのに米国の政府や議会がわざわざこれらの濡れ衣戦争に足を突っ込みたがるのは、戦争によって権限や儲けが拡大する軍産複合体が、米政府や議会で大きな影響力を持っているから、という説明が説得力がある。そして、濡れ衣を人々に「事実」として信じこませることは、マスコミが歪曲報道をやって協力しないと達成できないことを考えると、マスコミが軍産の一部であるというのも納得がいく。 (Prospect of Trump win threatens to put US Asian pivot in a spin) 今回の米大統領選挙で、クリントンはロシアを強く敵視しているし、「シリアでは(軍産が敵として涵養した勢力である)ISISより先にアサド政権を打倒する策に転換する」と明言している。いずれも軍産が強く望んでいることであり、クリントンは軍産の影響力や資金力にあやかって当選を狙う軍産の候補だとわかる。 (Paul Craig Roberts: Trump Vs. Hillary Summarized) (More than half of Clinton Foundation's major donors would be barred under new rule) 対照的にトランプは、ロシアとの敵対を不必要なこととみなし、ロシアと協調して急いでISISを倒すべきだと言っている。彼は、ロシア敵視機関であるNATOを「時代遅れ」と言い切り、軍産の利権である在日と在韓の米軍も撤退の方向だと言っている。いずれも軍産が最も避けたいことだ。トランプの選挙は、基本的に自己資金なので、資金面でも軍産が入り込むすき間がない。トランプが米大統領になると、軍産は弱体化させられる可能性が高い。軍産が、傘下のマスコミを動員し、全力でトランプの当選を妨害し、クリントンを大統領に据えたいと考えるのは当然だ。 (Trump Calls Russia an Ally, Says Hillary Wants `Something Worse' Than Cold War) (世界と日本を変えるトランプ) 軍産が米政界を支配した戦後の米大統領選は大体、2大政党の候補がいずれも軍産に逆らわず、マスコミは共和党支持と民主党支持にわかれ、それぞれ数十紙以上の日刊紙からの支持を受けつつ選挙を戦い、健全な民主主義が機能しているかのように見えるかたちを4年ごとに作り上げてきた。2大候補のどちらが勝っても、軍産の隠然支配はゆるがなかった。今回も、もし共和党の統一候補がカシッチやルビオになっていたら、いつもと同じ選挙状況だった。しかし、そうはならなかった。トランプが勝つと、軍産は危機に瀕する。もはや軍産には、健全な民主主義が機能しているかのようなかたちを作っている余裕などない。その結果、マスコミの多くがクリントンを支持し、トランプ支持のマスコミがほとんどないという、なりふりかまわなくなった軍産が作る、前代未聞の異様な事態が起きている。 ("They Will Rig The Game... They Can't Afford A Trump Victory") (Trump's Economic Team: Bankers and Billionaires (and All Men)) トランプは、イラク侵攻の失敗以来の軍産の政治力の低下を見て取り、あえて軍産に忠誠を誓わず「あっかんべー」を発しながら、軍産支配のさまざまな弊害にうんざりしている米国民の支持を集める策をとっている。トランプは意図的に反軍産の策を取り、マスコミからほとんど支持されなかったのに、草の根の支持だけで、共和党の予備選に圧勝してしまった。この事態は、軍産を驚愕させているはずだ。 (Trump: `The Establishment Media Doesn't Cover What Really Matters in This Country') (7 Myths about Trump's 'Doomed' Path to the White House) ▼背景に軍産の弱体化 とはいえこの事態は、トランプの政治力が異様に強いから起きているのでない。ブッシュやオバマや米議会が、好戦的な覇権主義をやりすぎて失敗した結果、軍産の支配力が潜在的に弱くなっており、トランプはそれに便乗して大成功している。もし今回の選挙でクリントンが勝ち、とりあえず軍産の支配が維持されても、世界はかなり多極化が進んでおり、米国の国際影響力の低下は今後も続く。軍産の低落傾向が変わらないので、2020年や2024年の大統領選挙に、トランプの手法を真似た反軍産の強力な第2第3の候補が出てきて、いずれ軍産系の候補を打ち破る。トランプは、今年の大統領選に勝っても負けても、米政界のメカニズムを不可逆的に大きく変えるだろう。 (How Trump is changing America's political map) (すたれゆく露中敵視の固定観念) そもそも、すでに今年の選挙で、トランプの勝算はかなり高い。トランプが、マスコミに妨害されたのに共和党の予備選で圧勝したことを忘れてはならない。米国の世論調査の多くはマスコミ系なので、クリントンに有利、トランプに不利な結果を出し続ける傾向がある。あえてクリントン不利、トランプ有利の方向に歪曲することで、クリントン支持者を頑張らせ、トランプ支持者を慢心させ、結果的にクリントンを優勢にする策もあり得るが、報道の幼稚なトランプ叩き、クリントンびいきの姿勢を見ると、そのような高等戦術はとられていない感じだ。 (Media Blackout: Trump Surges Past Clinton in Major Poll, Press Cites Older Polls) (New Zogby poll: Clinton and Trump in Statistical Tie; Trump Has Closed the Gap Among Older Millennials) 世論調査は、実態よりクリントン有利、トランプ不利になっている可能性が高い。それでも、ロサンゼルスタイムスの世論調査などは、トランプ優勢の傾向を示し続けている。全体の歪曲傾向を取り去ると、少なくとも大接戦になる。クリントン圧勝はあり得ない。逆に、ひょっとするとトランプ圧勝はあり得る。 (Trump gains ground against Clinton, tracking poll finds) (Poll: Trump holds narrow lead over Clinton in Florida) おそらく、今年の米大統領選における世論調査の状況は、6月の英国のEU離脱投票の時と似てくる。英投票に関して、世論調査は、EU残留派の勝利をずっと予測していたが、最後の2週間になるとゆらぎが大きくなり、土壇場で離脱派優勢に転じる傾向になり、最終的に離脱派が勝った。米大統領選も、10月中旬以降の最後の2週間に、世論調査の傾向が、歪曲がはがれてどんな風にゆらぐかが見どころだ。 (Why Are Elites Out of Touch? They Think Anyone Who Disagrees with Them Is Crazy)
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