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RANDOM DIARY TOUR
鳴海諒一日記 SINCE 6/18.2000



7月24日

▼コラム書籍化決定

 なんと!僕のコラムをまとめた本が、碧天舎という出版社から11月に出版される
ことになった。せっかく出版するのだから、少しは読む価値のある本にしたい。既存
のコラムだけではなく、未発表のコラムも載せたいし、読者の方が一番知りたい「バー
におけるマナー」なども書くつもりだ。

 担当して下さるのは新人編集者のOさんで、とても可愛らしい方だ。彼女が一生懸
命、企画を通してくれたおかげで出版できるのだから、失望させないように頑張らな
くっちゃ。Oさん、どうぞよろしくお願いしますね。


7月23日

▼猛暑に欠かせないカクテル ジントニック

 毎日猛暑が続いている。こんな日には、キンキンに冷えたジントニックがたまらな
く美味い。ジンはタンカレー、トニックウォーターはシュウェップス(輸入ものは△)
がいい。

 ジンはもちろんのこと、グラスも冷凍庫で凍らせ、ついでにトニックも凍る寸前ま
で冷やしてしまう。グラスを取り出し、ライムカット(1/4)をギュッと絞り、カチ
ンカチンに凍った透明度の高い氷(コンビニなどで売っているもの)をたっぷり入れ
る。そこに許容範囲をほんの少し超える程度のジンを注ぎ、トニックを静かに加えて
満たす。マドラーでグラスを一回転(半)だけステアし、さあこれで爽快さ100%
のジントニックの出来上がりだ。これをすぐさま喉に流し込む。この季節、ジントニッ
クはこの飲み方が最高である。

 当店で僕が作るジントニックはちょっと濃いめだ。さすがに自分が飲む時よりは控
えめに注ぐが、でもお客様にも少し濃いジントニックの美味さを味わってほしいのだ。

 先日、サラリーマンが連れに「ここのジントニックは美味いんだよ」と勧めていた。
お二人共ジントニックを注文し、乾杯してゴクゴクと飲む。「プハーーッ美味い!で
もここのジントニック、濃いんだよなあ」と言って笑い出した。う〜んいい感じ。

 あるカクテル本に、ソーダを少量加えるジントニックの作り方が載っていた。ビフ
ィータージン、シュウェップス・トニック、ライムカット、ソーダ少量、と書いてあ
る。なぜソーダを加えるのだ! 薄まっちゃうじゃないか! と思った。

 このレシピを見てから、ソーダ入りジントニックが気になって、もう数十回は試飲
している。ジン、トニック、ソーダの配分を微妙に変え、様々な体調の時に飲んでい
る。その中で数回、ソーダ入りジントニックが美味いと思える時があった。なるほど、
ソーダの役割はビフィーターとシュウェップス・トニックを調和させるために加えて
いるのだ、と理解した。つまり、ビフィータージンとトニックだけではちょっぴりト
ニックがでしゃばる(ジンに勝ってしまう)ため、ソーダでトニックを抑えているの
だと思った。

 とはいえ、これは僕が注ぐ分量による見解なので、真実はどうなのかわからない。
百聞は一見に如かずで、このバーテンダーの店へ行って実際に飲んでみるのが一番な
のだろうが、こんなことでわざわざ遠くまで出かけて行くのもなあ、と躊躇してしま
う。やはりソーダを加えることに違和感を覚えるからだ。

 このソーダ入りジントニックのレシピには、なぜソーダを加えるのかという明快な
説明が書かれていない。だからジントニックのレシピを知らない人は、ソーダを加え
るのが当たり前だと思ってしまうかもしれない。この本を見た人がソーダ入りのジン
トニックを飲んで気に入ればいいが、もし物足りなかった場合、ジントニックなんて
そんなもの、と思うかもしれない。それが非常に心配だ。


7月17日

▼更に新人アルバイト採用!

 アルバイト誌に掲載されてから、多くのアルバイト応募電話があった。そして先日
また1人、女性を採用した。Oさん21歳で、バーテンダー経験者だ。Oさんは応募
電話の段階からもの凄〜く良く、きっと採用することになるだろうと予感した。そし
て会ってみたら更に良く、何の迷いもなく採用した。彼女の履歴書は、まるで履歴書
のお手本のように、非の打ち所が無く完璧なものだった。

 合わせて3名のアルバイトを採用したのだが、これにより当店のアルバイトは全員
女性になってしまった。男は僕と副店長だけである。別に女性を優先したわけではな
い。女性の方が優れていたのである。

 現在、バーテンダーは女性に大人気のようで、当店の3名も全員バーテンダー希望
だし、応募電話も女性の問い合わせが圧倒的に多く、全員がバーテンダー希望だった。
今回は女性に比べて男は皆パッとせず、誰も採用する気にならなかった。

 採用した3名の女性は全員、とてもやる気があり、意欲満々に見える。当店では最
初ホールで働いてもらい、適性を見て、カウンターに入れるかどうか決めるのだが、
皆、カウンターに入る気満々なので、もの凄く集中して仕事に打ち込んでいる。

 今回採用した3名は皆、日本語がよく通じる。何を教えても皆、一発で理解する。
1を教えて1以上理解する。これは素晴らしい。僕はこの時を待っていた。今までは
簡単なことでも理解するのに時間がかかったり、かみ砕いて教えているのに、僕が何
を言ってるのかわからない者が多く、辟易することが多かった。いつもイライラさせ
られ、こんなんじゃカウンターなんて到底無理だとがっかりするばかりだった。

 普段だとカウンター業務の“端くれ”を教えるまで、長い時間を要するのだが、今
回は3名とも優秀なので、全員にすぐ教えようと思っている。同時にチャンスを与え、
互いに励んでもらおう。


7月13日

▼牛丼の悲劇

 今日、帰宅途中に松屋で牛丼を食べた。明日はオープン前に準備しなければならな
いことが山ほどあり、数時間早く出勤するため、妻の朝食の準備ができない(僕は妻
の術後、毎日彼女の朝食を作ってから就寝している)。そこで妻の朝食用に牛丼弁当
を買ったのだ。

 さっき車で帰宅し、「えーと牛丼、牛丼」と車内を見回すと、あろうことか牛丼が
見つからない。「んなバカな。確かにここに」 と目を皿のようにして探したのだが、
無い、無い。なんと牛丼が車内から蒸発していた。んなアホな・・・ 僕は激しく動
揺した。

 僕は記憶を遡った。松屋を出た時、オレは確かに牛丼弁当を手に持ってい・・・・・
いねーじゃねーか!このヤロー!

 僕は、僕は、テーブルの目の前に置いておいた牛丼弁当を、そのまま放置して店を
出て来てしまった。とほほのほのほのほ・・・ はあ〜〜っ、ったくもー、夢遊病者
かオレは。バカバカバカバカ!(ポカポカポカポカ) 

 驚愕だ。愕然だ。どうしやしょ。あっしはこれでシラフですぜ、お客さん。ったく
ありえない話でがしょ? さあこの愚かな谷間に咲くユリ一輪(僕のこと)を徹底的
に笑ってやっておくんなまし。


7月12日

▼新人バイト入店!

 人員減少で窮地に追い込まれた当店だが、昨日一昨日と店頭募集広告を見た応募者
が2名、面接を受けに来た。年齢は27歳と31歳で、どちらも女性。それが2人と
も素晴らしく良い。通常の応募者と違って、言葉の使い方に拙さや物足りなさをただ
の一度も感じなかった上、品があり、おまけに2人とも身長が高くて見栄えがする。
嬉しくなって2人とも即決した。だって僕が描いているスタッフ像に近いんだもん。

 31歳のKさんは昨日入店し、27歳のAさんは今日入店した。今日、店は後半しっ
ちゃかめっちゃか忙しかったが、2人ともレストランやカフェで働いた経験もあって
要領がしっかりわかっているので、とても良いサービスを提供してくれた。彼女たち
には出来るだけ長くうちにいてほしい!と願ってしまった。2人ともバーテンダー希
望だから、今後の成長ぶりが今から実に楽しみだ。立派なバーテンダーに育てるぞ。

 僕は普段、部下のやることなすことがいちいち気に入らず、あ〜あと溜息をついた
り、何やってんだよ、と憤ることが多かったりするのだが、今日の新人2人の働きぶ
りが新人にしてはずば抜けて良かったので、充実した一日を送ることができた。今ま
では新人に「何やってんだよ!」「何だその返事は!」と叱りながら、しかし笑顔で
お客様に接するという、ある種、サーカスチック、アクロバティックな接客を行って
いたので、今後は精神的にも良さそうだ。

 しかし面白いもので、部下を叱りながら笑顔で働くのは、かつては苦痛が伴ったの
に、ある時からスコーーンと体質が変わり、良質のサービスを行うことが、僕のスト
レス解消法になった。嫌な気分を良い笑顔で体内から追い出す? 毒素放出? みた
いな? そんな感じ(笑)

 皮肉なもので、本日、アルバイト誌に当店の募集広告が掲載された。その直前に優
秀な新人がササッと決まってしまうなんて、これはもう僕の日頃の行いが良いとしか
言いようがない(大嘘)。ああこれからが楽しみだ。


7月10日

▼火の車

 毎日めちゃめちゃ忙しい。レポートも大変だったが、なんと当店の従業員数が、前
代未聞の4人になってしまったのだ。2年間勤めた女子バイトが先月末で退店し、そ
の前にしょーもなかった新人バイトも辞めている。

 優れた新人が入店するまで最少人数(5人)で乗り切ろうと一致団結して励んでい
たのもつかの間、先週末、男子バイトの父親が心不全で急死し、戦列を離れてしまっ
た(ある事情で復帰の見込みなし)。そして2日前、今度は副店長の祖母が亡くなっ
た。アンビリ〜バボ〜〜!

 4人で週末を乗り切ることはできない。お客さんに迷惑かけまるがりーたである。
そこで当社の上司と系列店から1人、バイトが手伝ってくれることになったが、これ
はもう完全に付け焼き刃である。

 店が落ち着くまで当分の間休めない。いろんな企画書も書かなきゃいけない。あれ
これ調べものにも追われる。あはは多忙じゃ多忙じゃ落ち葉焚き〜。壊れた・・・

7月1日

▼ひさびさ更新

 当店もワールドカップ大盛り上がりの影響を受け、人気チーム対戦時、当店の来客
数は激減した。話題の試合が週末夜に行われると、週末売上も激減。日曜夜だともう
早仕舞しようかと思うくらい、お客が来なかった。がっくり。

 おまけに数日前から頭痛・腹痛・下痢・高熱に悩まされ、コンディションも最悪だ。
今日、病院へ行ったら食中毒と診断された。医師に発症前日に何を食べたか聞かれ、
「えーと最後に食べたのはブドウパンです」と答えたら、うっすら馬鹿にされた。
「最近、海外のどこか危ない場所へ行きました?」なんて言われたよ。危ない場所っ
てどこだ? いったい何病を疑ってるんだ?

 と、ひさびさに日記を更新したのも束の間、今週末までに上司に重要なレポートを
提出しなければならない。これには様々なデータ収集と勉強が必要なので忙しく、今
週はまたも更新できない予定。


6月17日

▼からむ酔っぱらいX氏

 先日、系列店の店長がやって来て「鳴海君、昨日は僕の連れが酔っぱらいにからま
れてたところを助けてくれて、どうもありがとう」と礼を言った。なんのこっちゃ。
僕はそんなことをした覚えはない。

「あの、どういうことでしょうか」

「閉店後に僕の知り合いの女性が1階で僕を待ってたんだけど、その時、酔っぱらい
がしつこく話しかけてきて困っているところに、君が通りかかって酔っぱらいを引き
離してくれたって、彼女が話してたよ」

「うーん、なんだろう・・・(しばし沈黙) あっ、わかった! ぎゃははははは!」

 こういうことである。女性にからんでいた酔っぱらいというのは、実は当店の常連
X氏で、彼もまた1階で僕を待っていたのだ。その待ち時間に女性に話しかけていた
というわけである。

 そういえば僕が1階に到着した時、X氏は女性に「何してんの? 誰待ってんの?」
と聞いてたっけ。僕が、どうしたのかと尋ねたら、X氏は「もう店が閉まるのにここ
で何してんのかなって思ってさ」と言っていた。

 X氏は気さくな人なので悪気無く話しかけたのだろうが、初対面の相手にはそんな
の通じない。だいたい彼は、地鳴りのようなしゃがれ声の持ち主で、かなりドスがき
いている。それにかなりの老け顔だ(これは関係ない)。深夜に真顔で「だじじでん
ど?(何してんの)、だでばっでんど(誰待ってんの)」なんて言われたら(しかも
タメ口だし)、女性は脅威を感じてもおかしくない。Xさん、今後、ホント気をつけ
た方がいいよ。

 その後、ラーメン屋に向かっている途中、外国人のポン引き(男)がX氏に近寄っ
てきて、チラシを見せながら「シャチョウサン、ドーデスカ」と声をかけてきた。X
氏は彼を見るなり、「お前どこだ?(出身は) コスタリカか?」と質問を返した。
相手が答えないでいると、「どこだよ? えっ、どこ? どこ?」としゃがれ声で迫
り、とうとうポン引きの出身国をゲットした。

「チュニジア? なんだチュニジアかよ。じゃあな」(アナタナゼ吐キ捨テル?)

 おおX氏よ、あんた喧嘩売ってるよ。一触即発だよ。それにX氏の質問の仕方では、
そのポン引きは出身国を答えたのか、ワールドカップで応援しているチーム国を答え
たのか、どっちかわからない(笑)


6月15日

▼『綾。ホステス、22歳』(新装版)発売

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 SM嬢のナオさんこと
藤森直子さんが著書『ファッキンブルーフィルム』の前にお
書きになった
『綾。ホステス、22歳』(新装版)が、ヒヨコ舎より出版された。僕
はこの本を2年前に購入して読み、ぶっ飛びエピソードの数々に驚き、笑い、そして
ナオさんの類い希な筆力に猛烈に感動した。その後読んだ『ファッキンブルーフィル
ム』に至っては、嫉妬を通り越して、“一生お手本にさせていただきます”状態での
めり込み、読み終えてからしばらく放心してしまった。

 先日、僕の元にヒヨコ舎から『綾。ホステス、22歳』が送られてきた。なんとナ
オさんが送って下さったのだ。超感激〜〜! すぐさま読ませていただいたが、2度
目にもかかわらず、あまりの面白さに一心不乱に読みまくった。う〜ん、ナオさんの
文章は本当に本当に素敵だ。再び大きな感動を覚えた。

 この本は以前、ナオさんがキャバクラで働いていた時のエピソードの数々(どれも
度肝を抜かれる)が、時に面白おかしく、時に甘く切なく紹介されている。男性が読
んだら、楽しいだけでなく、身に覚えのあるエピソードに胸を痛めること受け合いだ
ろうし、女性が読めば、男性心理がたちどころに理解できるため、今後は男に優しく
なれるだろう。諦めと妥協によって・・・(笑)


6月11日

▼好き嫌い

 今日、常連のお客さんからフランス産チーズを7種類いただいた。さすがチーズに
詳しいお客さんの差し入れだけあって、どれもとても美味しかった。そこで当店の女
子バイトに勧めたら、その子は顔を歪めて「私、チーズだめなんですう」と僕の勧め
を断りやが、いや、断った。なぜチーズがだめなのか聞いてみると、答えは簡単、臭
いから、だそうだ。ぬわんだと〜、許せん。

「ばっきゃろー、チーズはそれが美味いんだ。だいたいおまえパティシエールとして
フランスで修行してたんだろ。チーズが嫌いとかたわけたこと言ってんじゃねーよ。
食え、食ってこれがどんな味なのか記憶しろ。新しい味に興味を持て。そして何かに
役立てろ!」

 バイトは嫌そうに恐る恐るチーズを口へ運んだ。「あれっ・・・? 食べられます。
食べてみると臭くない・・・」「んだんだ。なっ、イケるだろ」「あっ、はい、大丈
夫です、美味しいです!」 なっ、そんなもんだ。美味いものは誰が食べても美味い
んだよ。

 また、別のバイトは牛乳嫌いだったのだが、僕が低温殺菌牛乳を無理矢理飲ませた
ら、それから牛乳ファンになってしまった(真っ当な低温殺菌牛乳に限る)。

 このように、人が食べ物を嫌いになるのは、多くの場合、“一番美味しい状態を味
わったことが無い”のが原因だったりする。以前、あまり鮮度のよくないもの、まが
いものを食べたせいで嫌いになり、その後、2度と口に入れようとしない場合が多い。

 食べ物の好き嫌いが多い人にかぎって、なぜか、あれが食べられない、これが食べ
られないって自慢げに語る人が多い。まるで食べられないのがステイタスであるかの
ように、自分の好き嫌いを宣伝する。

 アレルギーならいざ知らず、ただの好き嫌いだけで、あれ美味しくない、これ美味
しくない、と公言していると、相手には、ああこの人は本当に美味しいものを知らな
いんだな、と思われるだけなので、はっきりいって損である。しかし好き嫌いが多い
人は、そんなこととは露知らず、「あれって美味しくないから嫌い〜。どこが美味い
んだ」と得意げに話し続ける。ちょっと哀れである。

 大学時代の友人にもの凄い偏食野郎がいた。彼は牛肉、豚肉、ジャガイモが食べら
れないのだ。そのことを彼に聞いた時、「何だそりゃ、宗教上の理由か?」と言って
しまった。ジャガイモを禁じている宗教ってなんじゃらほい、ヤな宗教だなおい、と
畳みかけた。これじゃイジメだ。でもこいつはもの凄く我が儘で嫌なヤツだったので、
こんな時ぐらい言わせてもらってもいいだろう。

 これ以降、僕の中では偏食家イコール我が儘という方程式が成り立ち、好き嫌いが
多いと聞くと、その人の我が儘度をチェックするようになった。僕の長年に渡る独自
の調査の結果(んな大袈裟な)、「偏食家は我が儘な人が多い」という結論に達した
(2002年6月現在)。

 先日、40代後半の男性が、カウンターで連れの人に「オレさあ、ピーマンとニン
ジンが食べられないんだよ」と話してるのを聞いてビックリした。子供みたい〜〜!
と思った。僕はピーマンやニンジンの好き嫌いって、大人になったら克服出来るもの
だと、勝手に思っていた。いったいどういう理由で食べられないのかは知らないが、
この人カッコわる〜〜、と思った。

 この人は自分の子供の前でも「ママ〜、ピーマンとニンジンは入れないでって言っ
たでしょ。オレ苦手なんだからさ〜、頼むよ」とか言って、子供にクスクス笑われて
たりして。また「パパが嫌いなんだから僕も食べない!」と子供も一緒になって拒否
したりして。いや、ママも実はピーマン・ニンジン嫌いで、この家庭では食卓には並
ばなかったりして。「ピーマンやニンジンを食べなくたって、死にゃしないわよ、お
ほほほほほ」とか開き直ったりして。もしかすると、パパとママはピーマン・ニンジ
ン嫌いが取り持つ縁で結ばれてたりして。いやあ、妄想が膨らむなあ。


6月6日

▼僕の店をお知りになりたい方へ

 前回の日記に、必要な方には病院名をお教えすると書いたら、多くの方からメール
が寄せられた。そのほとんどは極めて常識的なお問い合わせだった。こちらも誠意を
尽くして返信させていただいた。

 しかし約1通、僕の逆鱗に触れるメールを送って来た輩がいる。この人は病院名以
外に「良い眼科と歯医者」も教えてほしいというのだ。そしてその下に「(僕の)店
がどこにあるか、少しだけでもヒントをお願いします」と宣っている。なんだよ、僕
が教えると書いた病院名なんて、ただのついでじゃねーか。けっ。HPに店の所在は
教えないと書いてるだろうーが。

 僕はイエローページでも検索エンジンでも物知り博士でも雑学辞典でもない!なぜ
あなたの知りたい情報を何でもかんでも懇切丁寧に教えてあげなきゃならないのか。
いったいどういう義理で? しかもオレは歯医者のことなんて書いたこと無いっての。

 この人はただ非常識なのか。それともメールやインターネットが普及、浸透したた
めの弊害、と考えるべきなのだろうか。何でも手っ取り早く自分が知りたい情報が引
き出せると思ってる人が、世の中には多い。

 僕の元には、ファンレター風お店教えて的内容メールが多数送られてくる。そんな
人たちに言いたいのは、1通のメールに書くのはオレを褒めるか店の場所を聞くのか、
どっちかにしろってことだ。それが礼儀だろ?

 コラムがとても面白かったので店に行きたい、なんていわれても、僕は困ってしま
う。コラムが面白かったんなら、それでいいじゃないか。それで満足してほしい。

 僕はこのHPに本音の一部分をさらけ出しているのだ。これは営業で行っているの
ではない。完全なプライベートだ。秘密の部分も書いているし、会社の批判だって書
いている。だからそう簡単に店など教えられるもんじゃない。とりあえず自分の情報
を全く明らかにしない人になど興味は沸かないし、ましてや僕の職場へいらっしゃい
などと言う気になど、なる筈がない。

 とはいえ僕は店の所在を全く誰にも教えないというわけではない。“僕が会いたい
と思った人”の何割かにはお教えしている。どういう基準なのかは、もちろんここに
は書かない。

 物事が何でも思い通りになると思ったら大間違いで、何事も希望を叶えるためには
努力とセンスが必要だ。ただ欲しがるだけのホシガリーニ、ホシガリタリータ(意味
わかんねーよ!)には、僕は全く興味がない。

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