◆本日のおすすめカクテル 「スティンガー」 「アレキサンダー」
本日は、ブランデーベースのカクテルを御紹介いたします。どちらも僕の大好きな
カクテルですが、まずはスティンガーから。
▼スティンガー
ブランデー40ml ホワイトミント 20ml
シェークしてカクテルグラスに注ぐ(バーによってはステアの場合もある)スティンガーは「針」という意味です。最近のカクテルブックには「針」、もしくは
スラングで「皮肉を言う」ということしか書いてありませんが、確か「蜂の針」を意
味していたように記憶しています。あるカクテルブックには「針(動物の)」と書いてありました。蜂は昆虫ですから
「やまあらし」でも指しているのでしょうか(笑)でもやまあらしは針じゃなくて、
トゲですよね。いったい動物の針とはなんでしょう?それはさておき、スティンガーはブランデーとミントが絶妙に混じり合って、さっぱ
りとした爽やかな味わいのカクテルです。レシピが単純なだけにバーテンダーの技量
が試される難しいカクテルに属します。ホワイトミントはブランデー3に対して1の
レシピを書きましたが、もう少しドライに4:1(45ml:15ml)にして、キリッ
と引き締まった味わいを楽しまれるのもよろしいかと思います。スティンガーは使用するブランデーによって味わいが全く異なります。そのため、美
味しいスティンガーが飲めるかどうかで、そのBARのレベルを判断することが出来る
かもしれません。当店はレミーマルタンVSOPとGET31(ジェット31)というフランス
製のミントを使用して作ります。これでも十分美味しいのですが、このコニャックを
ヘネシーVSOPに代えると、それはそれは最高の味わいになります。しかし残念なこと
に、ヘネシーを使用したスティンガーをBARでお飲みになると1杯3000円〜40
00円位しますので、信頼できる店で何かの記念日の時にお相手の方におねだりして
みてはいかがでしょうか。その際、4:1の配分がベストです。
▼アレキサンダー
ブランデー ブラウンカカオ 生クリーム(各20ml)
シェークしてカクテルグラスに注ぐ。アレキサンダーは皆様よく御存知のクリーミーで甘口のカクテルです。最近の傾向で
はブランデー30ml、カカオ、生クリーム各15mlで作られることが多いのですが、
僕はあえて同量で作るレシピを支持します。アレキサンダーの甘美な美味しさを満喫
していただきたいのです。「現代はドライに作る傾向にある」といわれていますが、
なんでもかんでもドライにする必要はありません。カクテルの持ち味を生かすために、
本来のレシピを順守することも大切だと思います。ちょっと偉そうに言ってしまいま
したね(笑)
余談ですが、時々「ホーセズネック」というカクテルをお客様からオーダーされます。
ホーセズネックはブランデーのジンジャーエール割りなのですが、螺旋(らせん)剥
きのレモンの皮がグラスの中に渦巻き状に入っていて、見た目には清涼感が溢れてい
ます。しかし、レモンを出荷する際に塗られているワックスに、発ガン性物質の疑い
があると多くの学者に指摘されており、そのうえレモンの皮の渋みがカクテルに溶け
込み、味わいを落とします。「ブランデー・ホーセズネック」
僕は決して自分からはホーセズネックをお勧めしていません。「ブランデーバック」
(ブランデーのジンジャーエール割りにレモンを絞る)の方がずっと美味しいと思い
ます。ホーセズネックは当店のメニューに載せていないのですが、オーダーされれば
お断りすることも出来ないので、いつも悲しい気持で作っています。なんか湿っぽい
話になってしまいましたね(笑) 次回は明るいコラムになるように頑張ります!
「SUNTORY WEB NIGHT BAR」
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