◆おすすめリキュール 「リモンチェッロ・ディ・カプリ」

  

今日は食事のアペリティフにも適したレモンリキュールを御紹介しましょう。
このリモンチェッロは、イタリアのカプリ島原産の有機栽培レモンをスピリッ
ツに浸して仕上げた、無着色でビタースィートなリキュールです。カンパリの
ようなほろ苦い甘みが感じられますが、お食事前や昼下がりに軽く1杯という
時に、とても適していると思います。

飲み方は、オンザロックよりソーダ割り、トニックウォーター割が、より爽快
感を味わえます。ビールで割って、リモンチェッロ・パナシェにしても、とて
も美味しいです。ビール割りは、今年の夏にキリンシーグラムが輸入販売して
いたトゥードッグス(Two Dogs)に、少々似た味わいですが、はっきり言って、
パナシェより美味しいです。

他社製品で「レモンチェッロ」というのもあります。こちらの方はまだ飲んだ
ことがありませんが、イタリア製品に非常に強いモンテ物産が取り扱っている
ので、きっと美味しいはずです。新宿伊勢丹の洋酒売場に置いてあったので、
今度、試してみようと思っています。

どちらのリキュールも価格は2500円前後とお求めやすいので、皆様のお宅
の冷蔵庫に1本ストックされてみてはいかがでしょうか? 

作家の田口ランディさんが、現在このリキュールにハマっています。当店に御
来店の際、かならず御注文になっています(2001年1月現在)

                         

◆おすすめめカクテル 「ブルームーン」

 


ドライジン 30ml パルフェタムール 15ml レモンジュース 15ml  

以上の3種類をシェイクしてカクテルグラスに注ぐ

このカクテルを御存知の方は、「なぜブルームーンがおすすめなんだろう?」
と不思議に思われるかも知れませんが、最近、当店でブルームーンのオーダー
がとても多くて驚いているのです。

ドラマ「101回目のプロポーズ」が流行った時は、主人公の浅野温子が飲ん
でいたマティーニに興味を持たれた女性が、皆一様にマティーニをオーダーし
ましたし、「プロヴァンスの12ヶ月」が流行ったときは、パスティス(リカ
ール)がよく出ました。ブルームーンももしかすると、何かの影響なのかも知
れませんが、なにぶん巷の流行には疎いため、なぜよくオーダーされるのかわ
かりません。

パルフェタムールという名前はフランス語で、英語ではPerfect Loveになりま
す。この「完全な愛」という名を持つお酒は、実はバイオレットリキュールで
す。スピリッツにスミレの花の色と香りを添加して、オレンジ、レモン、アー
モンド、バニラ、シナモンなどを配合して作られた甘美なお酒なのです。誕生
は古く、17世紀のフランスで作られました。「完全な愛」という名を付けて、
媚薬酒として売られていたそうです。

ブルームーンは19世紀後半に、アメリカで作られました。当時は現代より、
もっと甘めの処方だったと思われますが、現代ではかなりドライな仕上げにな
っています。色は淡い紫色をしているので、このカクテルを御存知ない方は「
あれっ?ブルーじゃないのぉ?」と戸惑うかもしれません。お味の方は、スミ
レの香りが漂うセクシーな味わいです。

パルフェタムールは、メーカーによって味も様々です。よくBARに置かれている
オランダのボルス社のものは、「媚薬」に相応しく、こってりとして悩ましい
味で、カクテルにすると強烈に存在を主張します。しかし、当店では、ジンと
レモンジュースとの調和を重視するため、フランスのバーディネ社の製品を使
用しています。バーディネ社のパルフェタムールで作ったブルームーンは、3
種の素材がマッチして絶妙な味わいになります。ただ1つの難点は、色合いが
少々薄いため、綺麗な紫色に仕上がらないことです。しかし何と言っても、美
味しいカクテルを作るためには仕方ありません。

あらためてブルームーンを飲んでみると、非常に奥の深い味わいに驚かされま
す。「こんな古くさいカクテルなんて」とお考えにならずに、機会があったら
1度お飲みになってみて下さい。もしかすると新たな世界が広がるかもしれま
せんよ。                        (99.11/28)


                   
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