■ もっと頭を使って考えろ

今日、仕事終わりにラーメンを食べに行った。席に座ると店員が水を持ってきた。そ
のグラスを見てびっくり!なんとそのグラスには水が半分も入っていないではないか。

「なにこれ?」

「はっ?水ですが」

「何でこんなに少ないの?これ誰かの飲み残しを持ってきたみたいじゃん」

「(おろおろ)いいえ、違います。正真正銘、新しい水です」

「ならちゃんと7分目か8分目まで入れてきなよ」

「はい、あのう、水は半分ぐらいでいいって上の人に言われてるんです」

「あのさぁ・・・もっとよく頭で考えなよ。こんなんじゃおかしいって言うのわかる
でしょ?」

「はい、すいません」

ったく従順馬鹿な店員だ。えっと、前に役者馬鹿:藤岡弘、馬鹿役者:たこ八郎って
いう言い方があったな。じゃあこの場合、馬鹿従順が的確だ。

以前、この店でラーメンを食べていた時、もっとチャーシューが食べたくなって別盛
りでチャーシューを注文したら、

「そのラーメンにチャーシューは御用意できません」

そう断られたことがある。「そのラーメンに」って、ただの普通のラーメンである。
どうしてチャーシューを用意できないのか聞いてみたら、

「メニューに載ってるチャーシューメン以外、チャーシューを頼まれても出しちゃい
けないって本社から言われてるんです。チャーシューのみの値段も設定されてないん
です。だから出せないんです」

と申し訳なさそうに言っていた。僕は軽く怒って浴びせかけた。

・なぜチャーシューメン以外のラーメンにチャーシューをつけちゃいけないのか。

・なぜチャーシューがあるのにチャーシューのみで出せないのか。

・値段が設定されてないって、チャーシューメンの値段から普通のラーメンの値段を
差し引いた分がチャーシュー代なんじゃないのか。

しかし店員は二人とも何も答えられなかった。そういわれてるので、そういうきまり
なのでと繰り返すばかりだった。

「あのさぁ、他のお客でもチャーシューをくれっていう人いるでしょ?君たちはその
たびに今みたいにしどろもどろになってるの?そんな答えを聞いて怒る人だっている
でしょ?それに君たちだってどうしてチャーシューを出しちゃいけないのかって疑問
に思うでしょ?

だったらさぁ、せめて君たちがお客にきちんと納得してもらえて自分も納得できる答
えを上の人(本社)に聞いておかなきゃだめじゃん。オレは無理な注文をしたんじゃ
ない。ラーメン屋でチャーシューを頼んでるんだよ。これ普通だよ、普通。なんか因
縁つけてるみたいな感じになってて、オレだって嫌になっちゃうよ」

結局、答えは出ないまま店を出た。本社に問い合わせて理由を聞いてみようかと思っ
たが、何となく正直な答えが聞けないような気がして放ってしまった。

前回のチャーシューといい、今回の水といい、このふざけたラーメン屋には店名にあ
るように「げんこつ」をゴツンとあげたくなるぜ。ほんの100発ほど。ふんがー!
(失意の雄叫び)

                             (2006年4月22日)





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