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パレスチナ人の交渉力

2003/09/10


パレスチナの首相だったアバスは辞任したが、その後任としてアラファトから指名されたクレイが「イスラエルとアメリカが自分の就任を認めて和平交渉を続けると表明しない限り、首相には就任しない」と言い、それをアメリカとイスラエルが受け入れた(と思われる)ため、とりあえずロードマップの全崩壊は避けられた。

結局のところ、アバスの辞任劇は、パレスチナ側の和平交渉がいなくなると一番困るのはアメリカだという現状を世界に知らしめることになった。アメリカは、クレイを承認しろとイスラエルに圧力をかけたのだろう。その意味で、アラファトをはじめとするパレスチナ人は交渉力に長けていると感じられる。

Qorei Seeks US Guarantees before Accepting PM Post
http://www.riyadhdaily.com.sa/display_assay.php?id=36375

アラファトはこの間ずっと、イスラエル軍によってほとんど廃墟にされたままのラマラの大統領府に閉じこもっていた。アラファトは、イスラエル軍に壊された建物の中に住んでいるということで、一般のパレスチナ人が彼を自分たちと同じ存在だと思い、支持率が上がったという。アラファトはなかなかの策士である。

Abu Ala´s room for manoeuvre
http://www.rnw.nl/hotspots/html/pal030908.html

そもそもイスラエルにとって、和平と戦争とどちらが好ましい状態なのか。シャロンの行動を見る限り、戦争の方が好ましいと思っているように見える。だが、イスラエル経済はすでに破綻しており、頭のいい人から順番に、イスラエルの若者は欧米に再移住していってしまっている。今後も戦争が続く限り、イスラエルが豊かで住みやすい国になることはない。戦争している限り、イスラエルの建国は失敗だったことになる。そう考えると、イスラエルはパレスチナ人とどこかで折り合いをつけねばならないことは明白だ。

Israel's Choice
http://www.forward.com/issues/2003/03.08.29/ed.html

そのように考えると、たとえばアメリカのネオコンは、イスラエルのために中東を戦乱に陥れているのではなく、中東に戦乱を広げ、その泥沼の中にアメリカとイスラエルを漬けておくことが目的なのではないか、とも思えてくる。

2003/09/10(水)




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