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戦争しにくくなっている人類

2003/08/17


 昔の戦争では、敵陣の死者が多くなるほど、味方の陣営が鼓舞されるので、戦争をやるたびにマスコミは敵方に何人犠牲が出たか、誇らしく報じていた。だが、ベトナム戦争を機に、反戦運動は「罪もないベトナム人を殺している」というトーンを得て、敵方の死を発表することが、当局にとってマイナスになった。今回のイラク戦争では、米軍はイラク側の死者数を発表していない(確か前回の湾岸戦争でも)。

Changing Numbers and Colors of the Dead
http://www.counterpunch.com/rooij08092003.html

つまり、人類はしだいに戦争がやりにくくなっている。アメリカであれ、世界のその他の国であれ、人々の意識が、昔の「敵国人がどんどん死ねばいい」という状態に戻っていくとは考えにくい。日本でも、北朝鮮の金正日の死を求める声は大っぴらにできても、北朝鮮の一般市民がたくさん死ねばいいという発言はタブーである。むしろ「北朝鮮の人々を救うために金正日を殺せ」といったような論調になる。

ベトナム戦争から30年、こうした反戦的な意識は世界の人々の中に根づいていると思われる以上、米政権中枢のネオコンなどが戦争を世界に広げようとしても、それは限界があるということになる。

問題は、これからアメリカが大統領選挙の時期に入る中で、共和党タカ派によってコントロールされている感が強い米マスコミが、イラクでの米軍側の死傷者数をしだいに発表しなくなり、それに対して米国内外から大した反対も出ず、イラクで自国兵がどんどん死んでいることを米国民自身が問題にしないままになるという可能性である。
http://www.iraqbodycount.net/

2003/08/17(日)



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