某大都市で行われた香港の有名歌手のコンサート。テレビ中継も入っているステージで、司会の青年が歌手に聞いた。
「○○さんは今まで、いろいろな国に行ってコンサートをしていますが、その中で○○さんが一番気に入った国はどこでしたか」
「そうですね。えーっと、そう、台湾です」
司会はそ知らぬふりをして、すぐに話題を変えたが、時すでに遅し。何十万人か何百万人かの視聴者が見ている前で、台湾がすばらしい「国」として放映されてしまったのである。テレビの前で思わず喝采した人も多かっただろう。
この後しばらくして、この司会者は会社を辞職せざるをえなかったという。香港の歌手は、おとがめなし。ただし、こういうことは来年までである。「来年からは、香港の人々も、もっと政治的に目覚めてもらわないと困りますなあ」などと言っている共産党幹部の姿が見えるようだ。